『リビドー7』は1994年にPC98用として、リビドーから発売されました。
「オアズウェア」と名付けられたADVで、98時代の抜きゲーの代表作でしたね。
<概要>
本作は、「オカズウェア」として発売されました。
言葉というのは時代により変わっていきますので、今なら「抜きゲー」となるのだろうし、他にも「オカズゲー」なんて表現もあるのでしょうが、結局のところ意味する内容は一緒です。
ただ、今の抜きゲーという言葉は、ユーザーが勝手に呼んでいるだけであり、ブランドが公式に用いている言葉ではありません。
オカズウェアはリビドー自体が公式に用いたジャンル名であり、ブランド自体が抜き専門という意味合いの言葉を使用するのは、今でも意外と珍しいことではないでしょうか。
また、逆に本作以前を遡っても、こういう言葉はなかったように思います。
エロCGを見るのだけが目的なら、あえてオカズウェアなんて言う必要はないですからね。
シナリオ重視であるとか、ゲーム性重視であるとか、エロを第一としない様々な形態の作品が増えたからこそ、エロ最優先という言葉に意味があるのであり、オカズウェアという言葉も生まれてきたのでしょうね。
<ゲームデザイン>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
本作はオムニバスというか、ショートストーリーの集合体であり、最初に好きなエピソードを選びます。
収録されているエピソードは、エピローグなども含め全部で9本ありました。
各エピソードを選んだ後は、完全にクリックで読むだけです。
一本道ですし、ノベルゲーなのでコマンドの類もなく、本当にただ読み進めるだけですね。
したがって、ゲーム性は皆無で非常に単純な構造でもあるのですが、本作は実用性第一の作品ですので、煩わしさより快適さの方が大事でしょうし、作品のコンセプトからは、これで十分なのかもしれません。
<グラフィック>
本作の一番の魅力は、やっぱりグラフィックなのでしょう。
それまでのエロゲーとは異なるような、ちょっとオシャレで可愛らしさも漂う雰囲気を有しながら、可愛いヒロインらの過激なエロがあるわけですからね。
このインパクトは絶大でした。
ちなみに、グラフィックに立ち絵は存在しません。
全て一枚絵だけで進行します。
まぁ考えてみれば、エロ特化の作品に立ち絵は不要なんでしょうね。
抜けない立ち絵に労力を割くくらいなら、少しでもエロい一枚絵に労力を割くと。
それはそれで姿勢が一貫しているように思います。
もっとも、イベントCGだけで進行するとは言え、必要に応じてカットインや差分が加わります。
カットインが豊富だったことから、中途半端に立ち絵のある作品よりも、情景が良く伝わってきました。
だから立ち絵がないことは、全く気にならなかったです。
<感想>
本作はエロシーンばかりなので、ストーリーらしきストーリーはありません。
ただ、インパクトは最高だったな~
92年頃に一度エロが薄くなって、93年には少しずつ過激な作品も増え始めたのだけれど、過激路線の作品は淫靡な雰囲気だったり、大人なエロスが中心だったりしましたからね。
こういう可愛い路線で過激なエロってだけでも新鮮なのに、内容がレズにスカトロに姉妹相姦とかでしたから、非常に衝撃的だったのです。
当時としては余りに強烈過ぎるため、あちこちで話題になっていた作品であり、ある意味伝説的な作品でもありました。
抜き重視の作品って後世に語られにくいのだけれど、話題性だけなら当時では超一流なはず。
そういや、このゲームをやった友人の友人、って私もそれなりに知っている人なのですが、あまりのショックに女性不信に陥っちゃいまして。
以後、常に男友達とばかり行動してるもんだから、陰でホモ疑惑が出てましたっけ。
まぁ、その気持ちも解らんでもないけどねぇ~
ホモに走るかどうかは別だけどw
私の趣味とは全然異なる作品でもあるのだけれど、そういうこともあって妙に印象深いゲームでしたね。
<評価>
とにかくインパクトだけはあった作品なので、総合では欠点も考慮して良作としておきますが、長所や話題性だけなら名作以上の作品でもありました。
内容が内容だけに人を選びそうですが、変態を自称する人はぜひともやってみて下さいw
最後に、ゼロ年代半ば頃からエロゲが市民権を得たみたいに言う人がいますが、私からすれば、体よく少しずつ隅っこに追いやられているだけのようで、むしろ立場は弱くなっていると思うのですよ。
PC98の時代はPCが普及していなかったから、ゼロ年代前半ほどには売れていなかったかもしれませんが、普通の電器屋でもアダルトゲームが買えましたしね。
近所の電器屋なんか、入り口を入ってすぐに本作だったか、その続編(リビドー7インパクト)だかを陳列していたくらいです。
今は近所の電器屋に入ってすぐの場所にエロゲーを置いているなんて、まずありえないでしょう。
こんな過激なソフトを電器屋の入り口で売っている時代の方が、よっぽど開けていたように思います。
本作のことを思い出すたび、そのことが思い出されるんですよね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2024-10-09 by katan
コメント
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ははは。
もちろんプレイしました友。
「ソフトクリーム」とかすごかったです。普通に笑えましたよ?
ちびっこビル(ある意味危険)もたったことだし。
インパクトは大切ですね。
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>>やまねさん
笑えましたか~凄いですね~
私は笑いは笑いでも、ひきつった笑いみたいになってたかもです。
この当時はまだあまり耐性がなかったですからね。
ちびっこビルは有名でしたね。
ありふれた単語のはずなのに妙に抵抗を感じてしまうのは、
やっぱりリビドーだからですかねw