腐り姫 ~euthanasia~

2002

『腐り姫 ~euthanasia~』は、2002年にWIN用としてライアーソフトから発売されました。

今ではライアーは好きなブランドになっていますが、それはこの作品があったからといえるのでしょう。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

商品紹介・・・
一風変わった作品を数多く手掛けるライアーソフトの第六弾ソフトとしてリリースされた本作は、インモラルAVGと銘打たれ、背徳的なエロスと、伝奇的なストーリーを巧みに組み合わせたアドベンチャー作品。
ゲームの期間は主人公が生まれ故郷に帰省してからの四日間。
主人公は、その期間、自分を取り巻くキャラクターたちと触れ合いながら、失われた記憶を取り戻そうと苦悩する。
そして、主人公の失われた記憶が全て蘇えったとき、本当の真実が浮かび上がる……。

<感想>

2000年以降のアダルトゲームは、専らノベルゲームが主流となっていきました。
もっとも、2001年までと2002年以降では、大まかな傾向が異なっています。
それまでのいろんな要素を詰め込む大作思考から、一点重視・属性重視に変わったのです。
そのため、様々な要素が混ざった大作思考の作品が好きだった自分には、不本意な傾向が続いています。

この年、もう一つ個人的に転機となったことがあります。
それまではストーリー中心のゲームに関しては、ラストで盛り上がったゲームを評価する傾向にありました。
しかし、たとえラストが盛り上がったとしても、それまでの長い間、ずっとつまらない作品は評価に値するのでしょうか。
逆に、ラストでこけてもその過程の長い時間楽しめたのなら、それはそれで評価してよいのではないでしょうか?
ノベルゲームのボリュームが増えたことで、ラストに至るまでの時間が増えたことに加え、2002年の作品にはこの落差が激しいゲームが例年よりも多く、しかも前者に該当する作品が多かったのです。

そんな中で『腐り姫』は、後者に該当する作品でした。
すなわち、ラストが盛大にこけたんで、当初はそれほど良いとは感じなかったのです。
しかし、途中までは最高でした。
よく雰囲気が良いゲームって表現がありますが、本作はまさにそれなんですよね。
あれこれ考えるよりも、肌で感じろってとこでしょうか。
OPを見てそれで何かを感じたなら、 きっと値段分以上は楽しめるはずです。

そしてプレイしてから何年か経って、時々思い出されるのです。
あ~『腐り姫』みたいな作品がやりたいなと。

2時間もない映画と、 20時間近くかかるノベルゲームでは事情が異なります。
たとえ最後の30分がこけても、それまでの10時間以上もの間最高に楽しめたのならば、それは名作と考えて良いのではないでしょうか。
このゲームをプレイして真っ先に考えたのは、そういうことでした。

さて、少し中身を見ていきますが、グラフィックは極めて個性的でしたね。
主流の萌え路線とは異なるのですが、ゲームの雰囲気にはとてもあっていました。

パートボイスだったけど、音楽も秀逸でした。
いかにも伝奇物って感じで、ピッタリでしたね。

シナリオ展開と相まって、雰囲気ゲーとしては本当に最高でした。

それと、ここは賛否分かれる可能性はあるのですが、本作はシリアスな物語の章と章の間に、「盲点」と呼ばれる笑点に似たヒントモードが入ります。

シリアスな雰囲気ぶち壊しと考える人はOFFもできますけどね。
自分としてはぜひ見てもらって、本編とのギャップを楽しんでもらいたい気がします。
このギャップこそが、ある意味本作の最大の特徴だと思いますし、私はこの「盲点」の存在により、1ランクアップで評価しました。

<評価>

総合でも名作といえるでしょう。

とにかく、途中まではとても楽しいものでした。
それだけにラストのぶっとび具合は残念だったんですけどね。
そこさえ良ければ、傑作扱いもありえた作品でした。
それでも極端なラスト重視主義でない限り、伝奇・近親物好きはきっと楽しめるのではないでしょうか。

ランク:A-(名作)


ダウンロード版
腐り姫

Last Updated on 2025-03-25 by katan

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