『交姦の虜たち・・・』は、2016年にWIN用として、Waffleから発売されました。
主人公の妻のゆかりが、とても良い味を出していましたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
洋樹とゆかりは学生時代に交際を始め、三年前に結婚してからも仲の良い夫婦。
一方で二人の後輩にあたる哲弥と、その幼馴染である愛衣は、なかなか交際までに発展していなかった。
しかし洋樹達の結婚に触発され、交際が始まって三年。
そろそろ二人の結婚も間近かと思いきや、最近は少し付き合いが上手くいっていないという。
心配した洋樹が探りを入れると、哲弥は恋人である愛衣を洋樹に抱いて欲しいと言い出す。
驚いた洋樹は妻のゆかりに相談するが、ゆかりも最終的に哲弥の頼みを受け入れてしまい、洋樹は戸惑いながらも後輩の彼女である愛衣を抱くことに。
だが、哲弥からの頼みはそれだけでは終わらず……。
学生時代から付き合いのある、後輩カップルから受けた予想外の頼みに、八神夫妻はどうやって応えていくのか……。
<感想>
原画が金目鯛ぴんくさんで、シナリオがシャア専用◎さんということで、個人的には期待していた作品でした。
原画は相変わらず凄く良い感じだし、シナリオも、結果から先に書けば、今回は良かったのかなと。
シャア専用◎さんは、ハマれば凄いのだけれど、どうも作品によってムラがある印象でもあるのですが、とりあえず今作では良い仕事をしたように思いました。
さて、まずは注意すべき点から書いていきますと、上述したあらすじを見ると、二組の夫婦ないしカップルの物語という印象を抱きかねないのですが、主人公は洋樹であり、洋樹とゆかりの関係が主となります。
後輩カップルは従的な存在ですので、イベントとかも少ないです。
したがって、後輩カップルの方が目当てだという人がいたならば、少し不満を抱いてしまうかもしれません。
次に、本作の公式ジャンルは「スワッピングAVG」になります。
そのため、スワッピングに特化した作品のように思えるかもしれません。
実際、スワッピングを扱った作品ではありますので、間違ってはいません。
しかしながら、NTRやらNTLやら様々な要素が加わったことで、肝心のスワッピング部分が薄まってしまいました。
そのため、コンセプトがハッキリしないというか、何をやりたいのかが良く分からないような作品でもありました。
また、上述のような作品でもありますので、スワッピングとか個々の要素の掘り下げが弱く、スワッピング好きにはもの足りない内容になっていたように思います。
本作は、そういう意味では、スワッピングにこだわりを持つような、濃いユーザー向きの作品とは言えないのでしょう。
もっとも、上述したようにグラフィックは良かったですしね。
それと、テキスト自体は良いですし、特に今回は心理描写が良かったです。
それに加え、キャラの心理に合わせて、効果的にエフェクトが加わっているわけでして。
こういうテキストと演出の連動は、個人的には好印象です。
これらの相乗効果もあり、キャラの個性が更に際立ちました。
なかでも、「ゆかり」という主人公の妻が印象的で、とりあえず現状では、個人的には今年のベストヒロインですね。
<評価>
というわけで、当初の思惑とは少し違った作品といえるでしょうか。
すなわち、スワッピング特化の作品としては少し疑問が残るものの、他方で特殊な環境のなかで立ち振る舞う男女の心理描写を楽しむ作品、特にゆかりというキャラの物語としては、十分に楽しかったわけでして。
加えて、細かい部分ではあるのだけれど、心理描写のテキストと演出を上手く絡めてきているものだから、さらに満足度が高まるのです。
良い部分はとても良かっただけに、もう少し作品の方向性を整理していれば、格段に面白くなったでしょうに。
そういう意味では、十分楽しめつつも、少し惜しい作品でもありましたね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2024-09-01 by katan




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