『イーヴルストーン』は1989年にPC88用として、全流通から発売されました。
動けない自分のかわりに周りを動かすという、一風変わった設定の作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
選択肢で分岐していくタイプのゲームですね。
主人公はインキュバスという紅い玉なので、自分で動くことはできません。
そのかわり相手を魅了する能力があるので、それで持ち主を操って行動することができるのです。
<感想>
さて、本作は上記のような設定であることから、持ち主を操って情報を得つつ、次の人に自分を手渡させることを繰り返して、目的地に近付こうってのが基本的な流れになります。
何ていいますか、90年代のADVを知っている人ならば、PSで出た『リングオブサイアス』にエロを付けたような設定ですね。
まぁ、本当はこっちの方がかなり早いので、本作からH要素をなくしたのが『リングオブサイアス』になるわけですが、いずれにしろそういうものだと捉えれば問題ないでしょう。
主人公は動けない、だから周りを動かせる。
相変わらず、その発想はお見事ですね。
こういう一風変わったところがあるから、全流通のゲームは好きなのです。
しかし、これまた全流通の作品にありがちな話ですが、ゲームの作り込みはあまり上手くありませんでした。
また一時期は絵も良くなっていたのですが、本作の絵はあまり良くなかったように思います。
<評価>
総じて、発想は良かったけれど、完成度があまり伴ってなかった作品でした。
そのため、総合では良作ってところでしょうか。
もの珍しさで十分に楽しむことはできたのですが、システム等の斬新さではなくあくまで設定の新鮮さなので、名作というに少し足りないかと思いますしね。
もう一押しが足りないって点では、勿体無い作品でした。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-07-10 by katan
コメント