『ここは楽園荘』は1994年にPC98用として、FOSTERから発売されました。
この年を代表する、おかず系作品の1つとして有名でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
あらすじ・・・
25歳のフリーターの主人公の下に、マンション管理人の仕事の話が。
しかも、そのマンションの住人は全て女性ということで、即OKしたのだが・・・
<感想>
アパートを舞台にしたお話というと、どうしても世代的に「めぞん一刻」になってしまいがちです。
そのため、とっさに思い浮かべるイメージとしては、自分が下宿人の方でして。
でも、よく考えると、逆のバージョン、つまり自分が管理人で下宿人全員が女性の方が、よりパラダイスに近いわけでして。
「ラブひな」は、その点で実に上手い設定だったと思うし、作品が好きか嫌いかはともかくとして、現実にあったら羨ましいなと思ってしまうこともまた、人として率直な感想なのでしょう。
もちろん、そんな美味しい設定をアダルトゲーム市場が見逃すわけはなく、「ラブひな」より先の94年にはゲームが出ていたりします。
それがこの、『ここは楽園荘』なわけですね。
内容としては、アパートは主人公の叔父が有していて、主人公はそこの臨時の管理人として赴くことになります。
ところでこのゲーム。
一応はコマンド選択式のADVに分類されるのでしょうが、ストーリーらしきストーリーはありません。
ゲーム性もありません。
あるのはHシーンばかりです。
今風に言えば抜きゲー、当時の言い方ならおかずウェアってところでしょうか。
ちなみに私は、最近の抜きゲーという表現が、実はあまり好きではありません。
あまりに露骨で、何の洒落っ気もなく、親しみをもてないのです。
変態紳士は変態紳士らしく、ちょっとはひねりがほしいところ。
やっぱり「おかずウェア」ですよね。
この響きが何か無性に好きなのです。
本題に戻りまして、一見駄目駄目そうな「ここ楽」ですが、「おかずウェア」としては優秀だったのです。
おかずであるためには、中途半端なストーリーやゲーム性は、むしろ不要ですからね。
肝心なのは、まず何よりもグラフィックでしょう。
その点、本作の原画は、当時勢いのあった横田守さんで、とても綺麗でした。
ゲームとしては駄目ですが、皆が求めるのはHシーンだけなんだから、そのHシーンだけにしたって言うのも、コンセプトからすればOKなんでしょうね。
そういうわけで楽園荘という名の通り、男1人に女性だらけというパラダイスが待ち構えているわけですが、ここでプレイヤーは驚愕の事実を知るわけでして。
というのも、実はここの住人は皆、叔父の愛人なのですよ。
ヒロインらは棒姉妹ってことです。
いや~この設定で今発売したら、暴動が起きるかもしれませんね。
楽園荘とはよく言ったもので、そこは主人公にとっての楽園ではなく叔父にとっての楽園だったわけです。
これにはまいりましたね。
<評価>
総合的には・・・難しいですね。
ストーリーだのゲーム性だので判断する人であれば、凡作を通り越して駄作となるのでしょう。
でも、おかずウェアとしてのコンセプトにのっとり、実に潔い作りで目的は果たしたわけですからね。
まぁ甘いかもしれませんが、佳作ってことにしておきます。
今やったら楽しくないと思うのでオススメはしませんが、他人の楽園を見せ付けられるってことも中々ないですからね、物好きな人には良いかもしれませんね。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2024-10-03 by katan
コメント
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このゲームは三部作なんですよね、自分は20年くらい前に1をやって
去年2と3をやりましたネタバレになりますが2で1のヒロインが
主人公に何も言わず海外に行ってしまっていて捨てられたと思っている主人公は
2のヒロインと結ばれ3で1のヒロインが帰ってきて三角関係になるかんじです
ちなみ楽園荘の経営が悪化していて住人が若干入れ替わってます
ストーリーの評価は三作通してやれば凡作くらいにはなるかもしれません
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3はプレイしていませんでした。
なので、まさかそんな展開になっているとは知りませんでした。
情報ありがとうございます。
そのあらすじを聞くと、なんか面白そうに思えますね。
でも、FOSTERだし、エロ重視だろうから、もしプレイしても結局はそれなりの出来って印象になりそうですね。