『風へ 翼よ、愛あるところへ・・・』は1992年にPC98用として、ハート電子産業から発売されました。
よ~めに~来ないか~
新沼謙治さんといえば鳩、鳩といえば鳩レース。
今はレース鳩を飼っていないみたいですが、レース鳩界のカリスマ的存在なんだそうです。
<概要>
鳩レースというのも面白そうですが、そう簡単に始められるものでもないですしね。
そこで、今回のお題です。
本作は、世にも珍しいレース鳩調教SLGです。
タイトルの上には、「リアルタイムピジョンスポーツシミュレーション」と書かれてあります。
鳩レースを題材にしたゲームなんて、他にあるのでしょうか?
ちょっと私は知らないんですよね。
そもそも、このゲーム自体、知っている人は少ないんじゃないでしょうか。
<感想>
ゲームではまず、オスとメスの鳩を購入し交配させ、生まれた鳩を育てます。
そして育った鳩たちを鳩レースに出場させ、そこで得たお金を元にさらに良い鳩を購入し、交配・調教を繰り返すのです。
調教SLGとしては『ダビスタ』が有名ですが、基本的な流れや楽しみ方は同じと言えるでしょうね。
ただ、ダビスタとは違って1羽の鳩に対する調教は1回しか行えなかったり、ゲーム部分はかなり簡略化されています。
ハート電子産業は、マニアックなネタを題材にすることが多く、その個性の強さは好きなんですけどね。
肝心のゲーム部分はイマイチなのが多くて、それでいつも勿体無いなと思うわけでして。
本作も練り込みが足りず、その点はもの足りませんでした。
加えて、育成SLGだと女の子の成長を見て楽しむとか、グラフィックでの楽しみ方もありますが、本作にはそういう要素もありません。
率直に言えば、プレイがとにかく地味なんですよ。
そのため私も、本作自体を名作とは言いません。
でも、鳩レースのゲームなんて他にないですからね。
このオリジナリティは唯一無二でしょう。
だって、鳩レースが好きならこれを買うしかないんですから。
また、ゲーム部分だってダビスタとかよりは劣るというだけです。
単純なシステムなだけに、かえってダビスタより手軽に育成交配の楽しみを味わうことが出来ます。
そして育てた鳩がレースで勝った瞬間は嬉しいものですしね。
実際にやりだすと、結構熱くなれるものです。
<評価>
総合的では、良作と判断します。
なお、純粋にゲーム性のみで判断する人には佳作~凡作程度で、逆に鳩レースに興味がある人には、数ランクアップの名作と考えて良いのではないでしょうか。
とはいえ、ハッキリ言って名作は否かは関係ないのかもしれませんね。
こういう存在があるというだけでも、とてもありがたいものです。
やってみたいけど手軽には出来ないマイナージャンルを、例え擬似的にでも体験させてくれる。
最近はそういうのが減ったと思うんですよね。
PC98時代にはたくさんのSLGがあり、その中には、必ずしも出来が良くないのも多々ありましたが、
へぇ~こういうのもあるんだ~って、新しい何かを得ることの出来る作品が一杯ありました。
本作もその中の1本だと思います。
鳩レースのSLGをPC98で発売するなんて、誰が考えても爆発的ヒットなんてありえないでしょう。
それでも売り上げを度外視してマイナーな分野に挑んでくれる、その姿勢には敬意を表したいものですね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-08-27 by katan
コメント
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こんなゲームあったのですねw
鳩レースという響きだけで私は惹かれました。
加えて、タイトルのセンスがいいですね。
風へ 翼よ、愛あるところへ…。
これが、エロゲなら、珍しくもないタイトルかもしれませんが
鳩レースというチャレンジャーなゲームでこのタイトルというのが秀逸だと思いました。
是非プレイしてみたいものです。
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分かってくれる人がいると嬉しいですね~
ホント、このタイトルは秀逸ですよね。
実は正式なタイトルは『風へ』で、
「翼よ、愛あるところへ…」はサブタイトルだったりします。
パッケージにでっかく『風へ』って文字が書いてあって、
遠めには何のゲームだか分かりませんw
サブタイと合わせて考えることで、素晴らしく思えるんですよね。
なので、あえて記事タイトルにもサブタイ付きで書きました。
ゲーム自体は結構単純なので、
腰を据えて本格的にってよりもお手軽にさくさくって感じです。
なので、どこかが携帯のアプリ用にでも移植してくれたら、
結構燃えられそうな気がしますね。