Charm2 (シャルム2) ~虹色の風~

1994

『Charm(シャルム)2 ~虹色の風~』は1994年にPC98用として、アシッド企画から発売されました。

レズを題材にしたオムニバス形式のノベルゲームに第2弾になります。

<感想>

アシッド企画は1992年に、『Charm』という、主人公:英里子の5つのエピソードを収録したノベルゲームを発売しました。

レズが中心であるものの、ちょっと淡い百合も描かれていたりして、百合ブーム前の当時では人気が出ないのも仕方なかったのですが、個人的には結構好きな作品でした。

それで続編として出された本作も気になったわけですが、英里子が主人公である点は共通するものの、どうやら毛色が少し変わったわけでして。

まず、ゲームジャンルはノベル系のオムニバスADVになります。
具体的には、選択肢のないショートストーリーのノベルゲームが、全部で5話分収録されています。
内容的にもレズ中心で、その辺りも前作と一緒ということですね。

また、前作同様、主人公の名前は英里子なのですが、今回は5人ともバラバラの別人です。
前作は1人の人物の異なるエピソードという形だったのですが、今回は普通のオムニバスゲームって感じでしたね。

グラフィックは立ち絵というものがなく、1枚絵と差分から構成されており、結構贅沢な作りだったのかなと。
ただ、塗りは前作の水彩画風ではなく、普通の塗りになってしまいました。

ノベル形式ということでコマンド選択の煩わしさもないですし、無駄な選択肢もないから集中してストーリーも楽しめます。
グラフィックも結構変化するので見てても楽しめますし、普通には楽しかったんですよね。

でも、前作の絵とテキストが相俟って生まれた独特の雰囲気が、この作品では少し失われてしまったわけでして。
いや、少し哀愁が漂うような独特の雰囲気は残ってはいるんですけどね。
それ以上に普通のレズゲーっぽくなったので、本作ならではの良さが前作ほどには感じられなくなったのです。

<評価>

そのため、前作より1つ下げて、総合では佳作ってところでしょうか。

一般受けという意味では、前作より癖がなくて良いのかもしれません。
仮に統計でも取れば、前作より好きって人もいるもしれませんが、個人的には作品の色が薄くなり特色が弱まったのが残念な作品でした。

ランク:C(佳作)


シャルム2

Last Updated on 2024-09-30 by katan

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