『帰り道は危険がいっぱい』は1990年にPC98用として、D.O.から発売されました。
今はすっかり廃れて知らない人も増えているかもしれませんが、老舗ブランドD.O.のデビュー作になります。
<感想>
デビュー作とは言っても、それ以前から「アダルティン」ブランドでゲームを出していましたので、純粋なデビュー作ではありません。
D.O.の名前になってから初めての作品ってことですね。
まず簡単なあらすじから入りますと、セントポーリア女学園の理事長の娘である朝倉沙織に一目惚れした主人公。
主人公は沙織さん(上画面)に会いたいと願って行動をするわけですが、そこに理事長の命を受けた女の子達が行く手を阻みます。
学園ものという設定的にADVっぽく思われがちですが、ゲームジャンルは意外にもRPGでした。
モンスターの代わりに、行く手を阻む女の子達と戦うのです。
RPGとしては並程度、あるいはそれ以下の出来だったかもしれませんが、設定が珍しいタイプでしたので、中々新鮮な気持ちで楽しむことが出来ました。
というか、それまでのRPGは、特に一般ゲームにおけるRPGは、中世ヨーロッパ風のものばかりでしたので、こういう現代を舞台にしたようなのは珍しかったのですよ。
この当時は中世ヨーロッパ風以外のRPGを求めるならば、アダルトゲームの独壇場だったかもしれませんね。
また、ファンタジー世界以外のRPGは、アダルトゲーム市場においては、91年に増えていきます。
本作の発売は90年ですので、流行りだす少し前といえ、新鮮さもあったといえるでしょう。
<評価>
総合的にもその珍しさを評価して、甘いかもしれませんが良作と考えて良いのではないでしょうか。
完成度とかやり込みを求めると物足りないものの、新鮮さというスパイスで最後まで楽しめてしまった、そんな感じの作品でしたね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2025-01-31 by katan
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