『変態な俺は紳士にならざるを得ない』は、2017年にWIN用として、3 on 10から発売されました。
後のファッションコミュ障くんに繋がりうる、言葉遊びの面白い作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
代わり映えのないある日、妹のイオリと暮らす俺の元に、イオリの友達であるイマリという女の子が相談に訪れた。
聞けばイマリは、ストーカーの被害に遭っているらしい。
俺はイマリの護衛を引き受けることになったのだが……。
<感想>
本作は、主人公と妹のイオリ、或いはイオリの友達のイマリとの会話、それらが作品のほぼ全てと言って良いのでしょう。
作品のボリューム自体もとても少ないですし、何か大きな事件がおきるわけでもありません。
一枚絵の数も非常に少ないですし、作中のほとんどは、主人公とヒロインとの会話だけで成立しています。
ただ、その会話がとても面白いのです。
若干言葉遊びがすぎるところがありますので、少し人を選ぶかなという気もしないでもないのですが、合う人は合うだろうなと思います。
個人的な印象としては、ファッションコミュ障くんほど洗練されていないけど、過去作よりはこなれた感じを受けました。
本作は本作で面白いけれど、ちょっともう一押し足りないかなと思ったところ、ファッションコミュ障くんで、これだよこれと思ったというところでしょうか。
これはグラフィックもそうで、本作も演出で凝っている部分はあるのですが、もう一押し欲しいなと思ったところ、ファッションコミュ障くんで更に進化したことにより、ようやくこれだと思える出来になっていったわけですね。
つまり、主人公とヒロインとの会話だけという作風が本作で確立され、ただ、ちょっとだけ足りないなと思っていたところ、同じ系統のファッションコミュ障くんで、その壁を越えてきたという感じなんですよね。
<評価>
総合では佳作といえるでしょう。
『ジャッジメントあいらんど』の頃までは、わりと癖のある作品が多く、私もいまいち楽しめない作品もあったのですが、本作で一気にこなれて、3 on 10のスタイルが確立したと言えるのでしょう。
上記のとおり、サークルの代表作としては、『ファッションコミュ障くんとビジネスボッチちゃん』だと思いますが、サークルのスタイルを確立したという意味では、本作は同サークルにとって非常に大きな意味をもった作品だと思いますし、サークルのファンであれば、プレイすべき作品だと思いますね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-08-20 by katan