『ルームメイト ~ 井上涼子 ~』は1997年にSS用として、データムポリスターから発売されました。
サターンの内蔵時計機能を利用した、コミュニケーションソフトでしたね。
<感想>
サターンというのは、考えてみれば無駄にいろいろ搭載していた、愛すべき馬鹿みたいな機種でして。
同じ32ビットのゲーム機でも、PSがCPUが1個なのにSSは2個積んでいて、nitendo64が出たときに32ビットが2個で64ビット級とか言われたりと、間抜けな逸話もありました。
まぁ、何だかんだで好かれていた機種なのでしょう。
そのSSのいろいろ組み込まれた機能の1つに、内蔵時計がありました。
だから、こういうゲームも生まれてきたのでしょうね。
本作は、女子高生との擬似同棲生活を、しかもそれをリアルタイムで楽しもうって趣旨のゲームです。
内蔵時計がありますので、ヒロインである涼子ちゃんも実際の時間に従って行動します。
ゲーム機のゲームとしては異色なのでしょうが、こういう仕様ですからね。
ずっとSSを起動できるような暇人でないと、作品を遊びつくすことは難しくなっています。
しかもサターンはよくデータが吹っ飛ぶものだから、ちっとも先に進みませんし。
まぁ多少問題があっても、個性があれば私は評価するタイプですが、こういった試みはWIN用の環境ソフトを中心に、既にありましたからね。
私には斬新なゲームが出たっていう感想は全くなく、内蔵時計があるからやっぱり出たかって印象でした。
単独のゲームとして、しかも後発の作品ですので、ゲームの完成度はこれでも上昇はしていると思います。
ヒロインも可愛かったですしね。
でも、ゲーム機を1日中とか毎日決まった時間に起動できる人って、限られていると思うのですよ。
また、本作は何時間もやりこむゲームではなく、毎日数分ずつ継続して楽しむ類の物です。
そのためにわざわざゲーム機を準備するのも億劫ですし、ゲーム機という手段が相応しいとは思わないわけでして。
やっぱりこういうのはPCに常駐させておくべきか、携帯系の端末で出すべきなんだなとあらためて思いましたね。
そういう意味では、一体何を考えて作ったのかとも思いましたが、ゲーム機を通じてこういうのもあるって示した点は、それなりに意義があったのかもしれませんね。
いや、PCで既にあるのにゲーム機では初って作品で、その後絶賛されているゲームも多いですからね。
まだPCを持っていない人も多かったですし、人は自分の知っている範囲内でしか語れませんから。そういう意味では、私の思う以上に存在感はあったかもしれませんね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2025-07-19 by katan




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