『WORDS WORTH (ワーズ・ワース)』は1993年にPC98用として、エルフから発売されました。
エルフのRPGと言えばドラゴンナイトシリーズが有名ですが、作品単体としてエルフのRPGで最も高い評価を得たのは、このゲームだったのではないでしょうか。
<概要>
ゲームジャンルは3DタイプのダンジョンRPGになります。
あらすじ・・・
その世界には、地上に住む「光の一族」と地下に住む「影の一族」と呼ばれる2つの部族が君臨していた。
お互いの境界線には、「ワーズワースの石板」と呼ばれるものがあり、自分達の守り神として崇め奉っていた。
しかしその「ワーズワースの石板」が破壊されてからというもの100年以上にも及ぶ熾烈な戦いが始まった。
プレイヤーは「影の一族」の王子となり冒険に旅立つ。
彼の前にはいったい何が待ち受けているのか・・・。
<感想>
エルフはRPGも幾つか作ってきましたが、ADVとは異なり、あまり良い印象がありませんでした。
斬新な要素が多かったADVと違って、RPGでは手堅くまとめにきたイメージが強かったものですから。
その不安から、中々手が出せずにいた作品でもありましたが、結果的には良い意味で裏切られた作品でしたね。
まずストーリーについて、エルフは良いストーリーの作品を何本も作ってきましたが、RPGではその印象がありませんでした。
本作はストーリーも単純に良かったので、ここは本作の長所といえるでしょう。
翌年にSRPG『ドラゴンナイト4』が発売され、エルフ内におけるADV以外の最も優れたストーリーの作品という称号はもっていかれたかもしれませんが、本作発売時においては、エルフの非ADV作品の中では、本作が最もストーリーの優れた作品だったと思います。
また、主人公の物語上の成長とRPGのゲームとしての成長を上手くリンクさせており、非常に感情移入がしやすかったですね。
こういう部分は個人的に評価が高くなりやすいです。
キャラも、ヒロインのシャロンをはじめ個性的なキャラが多かったです。
ただ、未来の作品と比べるのは良くないことなのですが、シャロンに関してはWIN用のリメイク版の方が良かったです。
基本的にリメイク作品って好きになれないのばかりなのですが、本作のリメイク版の金髪シャロンはもろに好みでしたから。
いや、もう絶対人気出るでしょ、このキャラデザなら。
PC98のオリジナル版は赤毛で、顔もあまり好きというほどでもなかったんですよね。
たぶん、私みたいな人、少なからずいたと思います。
初めからこの金髪シャロンだったら、また違った印象になったかもしれないですし、もっと人気が出ていたかと思うと、ちょっともったいなかったですね。
<評価>
総合的には欠点らしい欠点がなく、ストーリーとキャラでポイントを稼いで名作ってところでしょうね。
ただ、私は周りの人ほどにはハマれなかったのかなと思ったり。
主観的にはエルフのRPGにイマイチ馴染めないってのもありますし、何よりエルフのADVが持つような革新性もないですしね。
ゲーム部分が普通で、ストーリーもADVの時ほどの厚みがないわけで、どうしてもADVと比べてもの足りなさを感じちゃうのです。
まぁ、それでも傑作揃いのエルフのADVと比べての話ですので、他所のメーカーのRPGよりは十分面白いのですけどね。
名作だとは思うけど傑作とまで思えなかったのは、そうした理由からです。
そういうわけですので、評価のわりには印象の薄い作品だったりします。
でも、それはあくまで私個人の感想であって、一般的には98時代のアダルトRPGを代表する作品の1つと言えるでしょうね。
ランク:A-(名作)
Last Updated on 2024-09-11 by katan
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