『歌月十夜』は2001年にWIN用として、TYPE-MOONから発売されました。
本作は『月姫』のファンディスクになります。
<感想>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
本作は『月姫』の後日談も含めたファンディスク的なものなので、必ず先に月姫をプレイしてください。
もっとも、どっちも入手困難ですので、全部入った『月箱』を買うのが一番早いかもしれません。
さて、この『歌月十夜』は幾つかの要素から成り立っています。
まず「黄昏草月」は、主人公・遠野志貴視点で語られる、いわゆるループ物のノベルになります。
これがまたループ物として良く出来ていて、所詮はファンディスクだろって舐めてたのを深く反省したものです。
次に、「夢十夜」は全10篇からなるショートストーリー集です。
こっちは、いかにもファンディスクって感じの内容ですね。
『月姫』は魅力的なキャラが多かっただけに、こういうのでも十分に楽しめました。
グラフィック面は、むしろ本編よりも塗りが良くなりましたね。
武内さんの絵は凄く好きなのですが、『月姫』の頃は塗りに粗さもありました。
まぁ、同人と考えればそれでも十分なんですけどね、
あくまで商業作品と比べたらって話です。
そのグラフィックの塗りが、本作では改善されてきました。
これにより、商業作品と遜色ない完成度になりました。
ボリュームもありましたしね、これはもうファンディスクとしてはほぼ文句はないですね。
ファンディスクはこう作れっていう、いかにもお手本のような作品でした。
<評価>
総合では良作とします。
それにしても、これが1500円。
1500円で十分満足できる作品を作るわけですから、本当に凄いですよ。
作品としては良作と考えますが、ファンディスク的には名作と言える作品でしょうね。
今はもう興味がかなり薄れてしまったのですが、この頃の型月は本当に好きでした。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2025-02-16 by katan
コメント
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月箱も今となっては入手困難な扱いになってますね。
新作PCゲーム効果なのか放送中のアニメ効果なのかいまだにTYPE-MOONの原点となる月箱(月姫全3作)求める方はいまだ多いようで。
私が最初にこれら月姫の作品群を知ったのもTYPE-MOONファンの知人からわざわざ私用に買ってまで渡されプレイ薦められた時でした。
読み進め初めは当時流行り始めていた同人サークル制作のよくあるノベルゲームの印象でしたが世界観の設定と配置される人物設定は巧みだなと感じました。
ファンディスクである歌月十夜も盛りだくさんな内容で月姫をもっと楽しみたい人に向けてというファンディスクとして重要な要素を存分に味わえました。
この後渡辺製作所(現フランスパン)との共同作メルティブラッドや商業作品Fateと月姫の世界観を内包し舞台と登場人物を新たにした作品が展開されていくわけですが反面この後新作(いわゆる世界観を新たにした作品)が無く新作ゲーム制作としてこの時点で留まっている印象を私は感じます。
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>月箱も今となっては入手困難
プレミアついちゃってますからね、これでは気軽に薦められないですよね。
私が月姫を高く評価しているのも、定価に対するコスパの高さが大きなウェイトを占めています。
それなのにプレミア化した状態で薦めるのは軽く矛盾が入ってしまうわけで、
何とも歯痒いものです。
私はコミケとかには行ったことがないので、2000年末の時点ではプレイしていませんでした。でも、2001年の早くにプレイしていたので、同人ショップで扱い始めた時にすぐに購入してプレイしたはずだったと思います。結局その後もプラスディスクを買って、歌月十夜も買って、青本も買ってしまいました。あの頃は同人ゲームが未開の地のようで、そこからいろいろ探すのが楽しかったですね。
似た系統を望む人はFateも新作もそしてこれからも楽しめるのでしょうが、違うものを求める私のようなタイプには、もう型月は楽しめないのかもしれませんね。