『クリミナルボーダー 1st offence』は2022年にWIN用として、Purple softwareから発売されました。
シリーズ第1弾であり、UIの凝った作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・陰キャでオタクでいてもいなくても変わらない―――
普段から別段特別な技術があるわけでもない、陳腐なMADムービー製作を趣味にしている一樹(にのまえいつき)は、ある日、偶然が重なったことで「見るだけで強い性的興奮が伴う電子ドラッグムービー」を作成してしまう。
――自分を見下しているアイツに見せたらどうなるだろう。
暗い欲求が樹を突き動かす。
幼馴染、春夏冬凛(あきなしりん)にムービーを見せることに成功したものの、樹は優等生の仮面の裏に隠した凛の秘密を知ってしまう。
『電子ドラッグを用いた巨額のビジネス』凛から提案された‘‘商売’’の話。
パパ活斡旋、極道、半グレ――
自分とは縁のないはずだった裏社会に、樹は流されるままに身を投じていく。
<感想>
良くも悪くもPurple softwareっぽさを感じない作品といえるでしょうか。
同ブランドの熱心なファンよりも、そうでない人の方がすんなり楽しめるかもしれませんね。
さて、本作の良いところとしては、UIとHシーンになるでしょうか。
原画は、本作がエロゲの原画としては初めてなのかもしれませんが、エロく描けていて良かったと思います。
UIについては、これが最適解かとなると、ちょっと違うのかもしれませんし、悩ましいところではあるのですが、それでも、他作品と異なることをしようという姿勢は見て取れますし、先品の雰囲気作りにも貢献していると思いますので、個人的には好印象でした。
テキストも問題ないと思いますし、率直に言うならば、結構面白かったです。
ただ、本作は分割作品の1作目であり、起承転結の「起」でしかありません。
スタートとしては上々の滑り出しだとは思うのですが、如何せん、まだまだこれからだなという感じですので、本作自体を高く評価することは難しいように思います。
また、本作の場合、ボリュームは価格相当ですし、事実上の1本道でゲーム性も皆無に近いですし、CGは低価格ということを考慮しても、その価格のわりに枚数が少ないです。
その辺りからも、どうしても高くは評価しにくい作品なのでしょう。
<評価>
総合では、ギリギリ佳作としておきます。
本作はあくまでも分割作品の1作目であること、そして1作目としては、次に期待を持たせてくれるだけの面白さを持った作品であること、その辺を理解のうえでプレイするならば、結構楽しめるのではないでしょうか。
ライターは本作以外にも今年何本か作っているようですが、本作一本に絞って分割ではなく1作で完結していれば、もしかしたら今年を代表する作品になっていたかもなと思うわけでして。
そういう意味ではもったいないというか、とにかく早く本作を完結させてくれと思ってしまう作品でしたね。
Last Updated on 2024-04-20 by katan




コメント