『青の6号 歳月不待人 -TIME AND TIDE-』は2000年にドリームキャスト用として、セガから発売されました。
DCの隠れた名作としても有名な、海洋サルベージADVでした。
<概要>
「青の6号」は元々漫画なのですが、私は原作未読なので、詳しいところは分かりません。
98年から2000年にかけてOVA化されたことで最注目され、それでゲーム化されたって流れですね。
ちなみに、同じ年にPS版も出ているのですが、それとは全くの別物で中身も全然違います。
<グラフィック>
一般的にグラフィックの良し悪しだけでは、ゲームの出来は判断できません。
とはいえ、グラフィックだってゲームの1要素。
決して蔑ろにはできません。
もしゲーム部分の出来が同程度なら、グラフィックとかが優れてる作品の方が絶対に面白いですからね。
2000年末にはPS2も発売されますが、実質的に軌道に乗り出すのは翌年以降の話になります。
そのため、この年にゲームとして楽しみつつも優れたグラフィックを求めるとなると、やっぱりドリームキャストが最適だったわけです。
そして、そのドリームキャストから発売された『青の6号』は、少なくともグラフィック面に関しては、2000年発売のゲームの中でも最高峰に位置していたのではないでしょうか。
私は原作のOVAを全く知らなかったけれども、そのアニメーションシーンのクオリティの高さには心を奪われたものです。
<感想>
また、優れていたのはグラフィックだけではありませんでした。
本作品の公式ジャンルは、海洋サルベージアドベンチャー。
つまり主人公は潜水艇に乗り、深海へと潜って探索をするのがメインとなるのです。
具体的に見ていきますと本作は、「新世界」を舞台に情報を集める「アドベンチャーモード」と、海の中で潜航艇・セーレを操作する「サルベージモード」からなるADVです。
この「サルベージモード」がまた面白かったわけでして。
ストーリーとか関係無しに、ただ潜るだけでも楽しかったです。
こういうゲームって、当時はまだなかったですからね。
オリジナリティも十分と言えるでしょう。
DCを持ってて良かった~って思える一品でしたよ。
<評価>
ゲーム部分だけでも面白いし、ストーリーもオリジナルの物で原作を知らなくっても大丈夫です。
興味はあるけど原作見てないしな~って人もOKですよ。
自分だってそうでしたしね。
ゲーム部分は後発で『EVER BLUE』があって、似たような楽しみはそのゲームでも得られますが、キャラやムービーはないですからね。
なので、まだまだ手に入れて遊ぶ価値は大きいかと思います。
私はアクション系はやらないので、非アクション系に限った観点ではありますが、ドリームキャストの名作ってほとんど移植されています。
そういう現状からすると、我が家のドリームキャストは、実質このゲームのために存在するといっても過言でないかもですね。
それにしてもいまいち知名度の低いマイナー作品の原作つき、しかもドリームキャストでの発売。
同じ作品を扱ったPS版は出来が悪い。
売れない要素が余りにも多すぎでしたね。
このゲームにはプレミアが付いてることも多いけれど、そうなった経緯も納得できます。
私は発売前から注目はしていたのだけれど、珍しく買い時を逃してしまいまして。
その後購入はできましたが、少々難儀しましたね。
(今はかなり安くなっているんですね。ビックリしました。)
プレミアが付いたからって面白いとも限らないけれど、このゲームに関しては十分面白さも保証出来ます。
やや取っ付き辛い面はありますけどね(それが傑作としなかった理由)、それでも名作である点に疑いの余地はありません。
入手してプレイするのは困難かもしれませんが、それだけの価値はあるDCの代表作の一つでしょうね。
ランク:A(名作)
Last Updated on 2025-01-21 by katan
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