エンジェルアーミー

1993

『エンジェルアーミー』は1993年にPC98用として、イリュージョンから発売されました。

美少女版「大戦略」みたいな感じのゲームになります。

<概要>

正式には『エンジェル☆アーミー』と、星マークが入ります。

ゲームジャンルは戦略SLG。
ターン性で進行し、64X64ヘックスのマップで戦うことになります。

シナリオは全部で10本。
それぞれが1つの実在する国をもとにした内容となっています。
そして勝てば、その国の女の子のCGが見られます。

モードとしては1本のシナリオを選んで遊ぶ「ショートシナリオ」、10本全てを順にクリアしていく「キャンペーン」、プレイヤー同士で戦う「対戦」の3種類があります。

「キャンペーン」をクリアすればエンディングが見られます。

<感想>

私の個人的な意欲の関係でADVを扱うことが多いのですが、PC98時代のアダルトゲームにもSLGは幾つもあり、その中でも名作と語り継がれる作品も何作もあります。

もっとも、それら名作、或いは今日でも語られやすい作品の多くは、ストーリーであったり、キャラであったり、CGであったり、ゲーム性と異なる部分での評価で名が残っているように思います。

もっと言うならば、有名なブランドが出したから、それで売れて知名度が高いとか。
当時のプレイヤーなら何で名作扱いされたか、きちんと把握しているんでしょうけどね。
こういうのって、次第に名前だけが残っていきます。
だから名作と言われた作品に含まれている全ての要素が、名が残らなかった作品よりも優れているのだと、勘違いされやすいわけですね。

だから、例えばキャラの良さで名作と語られたSLGをプレイして、当時はこの程度のゲーム性で名作なんて言われたの?というような勘違いも出てきてしまいますし、実際に何度も見かけています。

つまり、ストーリーもキャラもエロもブランドの知名度も弱かったから、今日には名が残りにくいのだけれど、ゲーム性だけなら名作とか言われているSLGより上だってのもあるわけですね。

抽象的な前置きが長くなってしまいましたが、『エンジェルアーミー』は3Dで有名になる前のイリュージョンの作品です。
純粋なSLGなので、ストーリー性もキャラも弱いです。
CGは結構綺麗だしキャラの絵も可愛いと思うのですが、エロさは全くありません。
エロ目的というならば、ちょっと厳しいのでしょう。

エロCGはスクロールしますので、人によっては魅力になるのでしょうが、私は結局良さがあまり分からなかったですね。
しかしSLGとしてのゲーム性に限ってみるならば、おそらく当時のアダルトゲームの中でも屈指の出来だったのではないかなと。

そもそも、戦力的な均衡とか、条件が平等なSLGというのが、それまではほとんどなかったように思います。
したがって、ようやく本格的と言えるようなSLGが出てきたって感じでしょうか。

近年は本当にアダルトゲームしかしないような人、或いはアダルトゲーム内でしか比較しないような人も増えていますので、純粋にアダルトゲーム内のゲーム部分だけを見て、名作か否かを考える人もいるのでしょう。
そういう視点でこの当時のゲームを考えるならば、本作は名作と言われていたかもしれません。
今でいうならば、エウシュリーのSLGが近いですかね。

しかし当時の大抵のユーザーは、おそらく一般PCゲーのSLGもプレイしていたと思いますし、一般PCゲーも元気な時期でした。
私も今では息抜きにアダルトゲームばっかですが、昔はハードゲーマーで一般PCゲーのSLGも一杯やっていましたし。
だからストーリーもキャラもエロも弱く、ゲーム性だけが取り得なのであれば、それこそ本家『大戦略』でもプレイした方が良いって人が多かったのかなと。
私は基本的にずっとそういう考えなので、今でもエロを活かしたゲーム性でないのならば、洋ゲーでもやった方が良いと考えてしまうのですけれどね。
そういう考えだと、本作のような作品は目立たなくなってしまうわけです。

<評価>

そのため、総合では良作とします。

とはいえ、上記のとおり、どこを重視するのか次第で名作と言われるのも分かるような、そんな作品だったように思いますね。

ランク:B-(良作)


エンジェルアーミー

Last Updated on 2024-09-18 by katan

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