『3×3EYES(サザンアイズ) ~三只眼變成~』は1993年にPC98用として、日本クリエイトから発売されました。
原作の漫画が大好きだったんですよね。
<概要>
ゲームジャンルはアイコンを用いたコマンド選択式のADVになります。
当時人気のあった『3×3EYES』をゲーム化した作品であり、また、セルビデオが同梱されていることからも話題になりました。
日本クリエイトは『野球道』シリーズが看板商品なのですが、一方で本作以降も『3×3EYES』のゲーム化を続けており、日本クリエイトと言われて『3×3EYES』を連想する人も結構いたかと思います。
本作は人間を三只眼化させる蟲や、鬼眼王とも異なる第3勢力が登場するという、オリジナルのストーリーでした。
また、八雲やパイも主要人物として登場するものの、主人公は別であり、オリジナルのキャラとなっていました。
<感想>
『3×3EYES(サザンアイズ)』って当時かなり流行っていたし、自分も大好きな作品だったんだよな~
調べたら、1巻は1988年で最後の40巻は2002年とのこと。
後半はだれてしまい少し飽きてしまったのだけれど、1部(1、2巻)と2部(3~5巻)までは作品として文句なしの名作でした。
また、3部(6巻~11巻)もキャラ萌えの先駆けとして極めて優秀だったと思います。
当時は萌えという言葉は、もしかしたら既にあったかもしれないけれど、コミケとかオタク活動と無縁な自分はそんな言葉は知らなかったです。
でも、パイに対する感情ってのは、言い換えれば萌えなんでしょうね。
4部が12巻から40巻までで区分けがしにくいのだけれど、4部の途中までは凄く面白かったし、一時期は最も楽しみにしていた漫画でした。
まぁ私の場合、週刊誌でバトルが何週も続くと飽きる傾向があるので、バトルが増えた頃から飽き始めた感じなんですけどね。
PC98版が発売されたのは93年の2月であり、時期的には13巻と14巻の間、即ち4部に入ったばかりの頃でもあり、まだ面白さが絶頂期にあった頃に発売されたことになります。
さて、ゲームを初めて最初に驚かされるのはOPでしょうか。
気合の入ったアニメーションで、PC98のゲームの中でも当時は最高峰の出来だったかと。
本作はフロッピー12枚組であり、当時のPC98ゲーとしては大ボリュームだったのですが、なんとこのOPだけで3枚も費やしています。
ゲーム本編に入る前にフロッピーの入れ替えを要求されるとは、思いもしませんでしたよ。
ただ、非常に頑張っているのも分るのですが、気分的には「無茶しやがって・・・」って感じでもありましたかね。
PC98しか持っていないユーザーにはありがたいことでもあったのですが、アニメーションを目玉にするのならTOWNSとかPCエンジンの方が良いですから。
案の定、本作はTOWNSやPCエンジンに移植されるのですが、TOWNSやPCエンジン版では音声までつきますからね。
98版はオリジナル版なのだという価値だけであり、作品としてはTOWNS版とか後発の作品の方が良いでしょう。
ストーリーに関しては、舞台が日本から始まり、イランやギリシャなどにまで広がる冒険ものでした。
国産ではあまり多くないタイプの作品ですし、ゲームとしても歯応えがありましたので、普通に面白かったと思います。
ただ、やっぱり八雲を主人公にしてくれればとの不満は残ってしまいましたけれど。
主人公はプレイヤーの分身という80年代的思想の名残かもしれませんが、余計なお世話って思ってしまいます。
<評価>
総合では、ギリギリ良作といったところでしょうか。
楽しめたし、グラフィックも良かったのですが、やっぱりちょっと高かったです。
定価だと14800円しましたからね。
まぁ、ゲームだけでなくビデオの存在を考えれば、妥当な額なのかもしれませんけれど。
あの頃のアニメや漫画を元にしたPCゲームって、無駄に高かったというイメージも強かったですよね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-09-18 by katan
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