リアライズ

2004

『リアライズ』は2004年にWIN用として、PLAYMから発売されました。

元leafの原画:水無月徹&シナリオ:高橋龍也コンビニよる新作ということで、注目を浴びた作品でしたね。

<感想>

PLAYM自体は処女作ですし、当然馴染みのないブランド名になってしまうでしょう。
しかし原画:水無月徹にシナリオ:高橋龍也ということで、言うまでもなくleafの名を有名にしたビジュアルノベルを手がけたコンビの、久しぶりの作品でもありました。
まぁそういうわけで、注目度はかなりあった作品でしたね。

さて、世間的には非常に高く評価されている初期のleafのノベルゲームですが、私はそれほど評価していません。
自分が変なのかと思い、何度かやり直したこともあるのですが、今でもそんなに優れているとは思えないのです。
1周目はプレイヤーの意思は関係無しに強制バッドで、2周目を強いられる『痕』がノベルの理想的構造とか言われると、馬鹿かと思ってしまうくらいですし。

とはいえ、ヒットした理由は分かるというか、ストーリーと異なる部分にヒットの本質があると思っています。
つまり、1つは当時求められていた先端の萌えにいち早く対応したこと。
萌えという言葉は既にあったわけですが、出てきたころよりロリ化が進行していったわけで、leafはそれにいち早く対応していたと思うんですよね。
いろいろゲームをやってて思うのですが、近年は同じ質のストーリーでも、萌えがあるとないとで評価が全然異なります。
そういう意味で、いち早く対応した分高く評価されやすかったのでしょう。

もう1つは画面構成ですね。
PC98時代のADVの多くは、枠の中にCGが描かれていました。
今よりディスプレイ自体も小さかったのですが、その上更に表示されるCGはもっと小さかったわけですね。
この辺は最近のゲーム機でプレイする人の方が納得しやすいと思いますが、同じ内容のゲームであっても、大きい画面で高解像度でプレイする方が凄く感じられます。
leafのノベルゲームは、枠をとっぱらい全画面表示にしたことで、よりストーリーを効果的に魅せることに成功したのでしょう。
まぁ、これは中小のブランドでは他にもやっていたところはあるので、それほど大きな特徴ではないですけどね。
いずれにしろleafのノベル物が評価された背景には、大きくこの2点が作用していたのだと、私は思うのです。

さて、それを踏まえての本作なのですが、グラフィックが当時主流の萌え系から外れ、大画面で効果的に魅せるという長所も今ではなくなりました。
つまり上記の2点の特徴が失われたわけですが、逆を言えば見た目のはったりがなくなったことで、より純粋にライターの技量が問われることとなったわけです。

そして、テキスト自体は普通に良かったと思います。
テキストの質だけならば、むしろleaf時代よりも上達しているのではないでしょうか。
そのため、テキストの良さだけを求める人ならば、本作はおすすめと言っても良いかと思います。

ただ、私はテキストだけを求めるならば、素直に小説読めよって思うわけでして。
何か特徴のあるライターでもないだけに、読みやすいってだけでは惹かれないんですよね。

しかも本作は、実質1本に近い展開でいて、そのわりには中途半端なEDでしたし、わざわざ復帰してきて一体何がしたかったのかなと。

でもまぁ、はったりや見た目で助けられていたものが、その幻影を取り払えばこんなものだろうと、ある意味想像通りだったわけでして。
そんな予想が当たっても懐が痛いだけで何も嬉しくもないのですが、やっぱりこんなものかなとも思ってしまった作品でもありましたね。

ランク:D-(凡作)


Last Updated on 2026-01-12 by katan

コメント

タイトルとURLをコピーしました