『つい・ゆり ~おかあさんにはナイショだよ~』は、2016年にWIN用として、eye★phonから発売されました。
グラフィックと雰囲気の良い作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・『仲良し双子姉妹の、“ほんとう”の気持ち』
仲のいい双子の姉妹“佐倉 一果” と“佐倉 双葉”。
生真面目で少し頑固な一果と、人懐っこく子どもっぽい双葉は家族も友人たちも、時に呆れるほど仲がいい。
幼い頃からどこに行くのも何をするのも一緒だったふたり。
成長して、お互いの性格や嗜好に個性が出てきてからもそれは変わらない。
家でも校内でも、しっかりものの一果が甘えん坊の双葉の世話を焼く光景が日常となっていた。
だがある日、あまりにもお互いにべったりの姉妹を心配した母親に、仲がいいことと依存することは違うと、いくら仲がいい姉妹でもいつまでも一緒にいられるわけではないのと、そう諭されたことによって、ふたりの関係は少しずつ変わっていく。
「双葉の喜ぶ顔を見たい」という姉としての気持ちの裏にある自らの欲と“普通ではない” 許されない気持ちに苦悩する一果。
「一果ともっとずっと一緒にいたい」という自分の気持ちとは裏腹にすれ違っていくふたりの関係に焦りを覚える双葉。
姉妹として持つ以上の、秘めた気持ちを抱くふたりの関係は一体どのようなカタチをとり、どのような結末を迎えるのか――?
<感想>
本作はeye★phonからの発売ということで、あまり馴染みのないブランドでもあるのですが、どうやらcyc系の作品のようでして。
また、発売に至るまでに紆余曲折あったようで、これらの状況が作品に対しても結構影響あったのかなというのが、直な感想となるでしょうか。
まず良い点から入っていきますと、グラフィックが良かったですね。
キャラデザとかは、あまり好みでもないのですが、塗りを含めた全体的な雰囲気であるとか、一枚絵の構図とかが良かったです。
特に最近は場面がきちんと描かれていない作品も増えているだけに、本作の一枚絵はとても好印象でした。
また、ストーリーもテンポ良く進みますし、読みやすかったです。
無駄な水増しは嫌という人でも、安心して楽しめます。
グラフィックが良くて、シナリオもテンポ良く進むことから、プレイ途中まではとても楽しかったです。
雰囲気にはまることができたなら、十分楽しめる作品ですし、好きな人も出てくるでしょう。
ただ、本作は皆が同じ様な点を付けるタイプではなく、どちらかというと好き嫌いが分れやすいタイプなのかなと思います。
それには幾つか理由があって、冒頭の記載とも関連してくることになります。
まず、本作がcyc系列の作品だからというわけでもないのでしょうが、変な所で「らしい」といいますか、端的に言えば鬱なバッドエンドがあるのです。
具体的には、狂ってヤンデレ化してしまうのです。
本作は女同士でしかも姉妹なので、二重の背徳感も描きうるわけで、このルートがあること自体は問題はないのでしょう。
だから、もしレズ+ヤンデレとかで、ドロドロに描いていたならば、一つの作品として纏まっていたように思います。
しかしながら、このグラフィックで百合として描きつつ、そこに突如ヤンデレシーンが混ざってくるために、その落差が違和感となり、作品としての纏まりが失われています。
また、百合部分よりもむしろ、バッドのヤンデレ部分の方が、何となく力が入っているように感じられるんですね。
それでいて、そこに捻りが加えられていないものだから、結果として何がやりたかったのかが伝わりにくい作品となったのでしょう。
もちろん、ヤンデレ部分が不要であったとしても、他の部分で十分に満足できたのであれば、何ら問題ありません。
しかし、上記のように発売までに紆余曲折あったことが影響したのか、本作は全体的にボリュームが少ないのです。
もう少し他のルートがあっても良かったとも思うし、グラフィックとかも価格平均と比べても少ないでしょう。
その少ないボリュームの中で全く雰囲気の異なるルートを詰め込んだものだから、一つ一つが薄くなってしまったとも言えます。
このボリュームでやるのであれば、ヤンデレ要素とか交えず、純粋に百合だけを追求した方が良かったように思います。
<評価>
ボリュームが少ない、百合だけを求める人には無駄な要素があるなど、少し人を選ぶ要素がありますので、百合好きだからといって簡単に薦められるようなタイプではなく、どうしても好き嫌いは分れると思います。
ただ、一枚絵や雰囲気は非常に良い作品ですので、上記の不安要素が気にならないと思える人であれば、満足できる可能性も高くなるのかなと。
個人的には満足できた要素もそれなりにあったので、これで普通のボリュームだったならC以上だったのでしょうが、ちょっと客観的な部分での不足が目立つことから、C-としておきます。
良いところは良かっただけに、製作のバタバタしたところが出てしまったのは、ちょっともったいなかったですね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-09-01 by katan





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