プリンセスサクリファイス ~供犠姫フィーナの冒険~

2013

『プリンセスサクリファイス ~供犠姫フィーナの冒険~』は、2013年にWIN用として、猫ひげラジオから発売されました。

同人エロRPGとして、優れた作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはファンタジーRPGになります。

商品説明は以下の通り。
RPGとADVを融合させた、本格ファンタジーRPGノベル。
供犠姫に精霊神が与えた、三つの力。それらを頼りに、主人公フィーナは戦う。

1)不死の力。
死んでも蘇生できる。敗北しても物語は続く。
2)魅了の力。
魔物や人間たちは、供犠姫を見ると戦闘中でも欲情する。
これを活用すれば強敵をも倒せる。戦略的に犯されろ!
3)融合の力。
供犠姫は精を受けることで、相手の力を得られる。射精されるとその場で新スキルを習得可能。
そして、フィーナを待つ恥辱の数々・・・物語と共に展開するスペクタクル陵辱。
魔物の大軍勢が、狂乱した町の人々が、フィーナを犯す。
戦闘中に犯された時の反応は、状態や経験数によって少しずつ変わってゆく。
運命に囚われ、喘ぎながら助けを待つ女たち。
洞窟の奥深くや敵の牢獄、時には平凡な村の片隅で。
敵に敗れると、魔物たちの不思議な生態を身をもって体験することになる。
・オークの輪姦社会  ・スライム繁殖記 ・妖精たちの乳牛飼育 
・淫霊で恐怖体験 ・がんばれ触手のなかまたち  などなど。
悪事を働くと衛兵に追われる。捕まると、公衆の面前でおしおきされてしまう。

立ち絵によるちょっとしたHイベントも色々。
水浴びすれば襲われ、酒場で踊れば犯され、宿屋に泊まればまた襲われて。
敵に捕まれば淫らな試練を強制され……。
着せ替え可。戦闘では服が破け、精液を浴びるとそのまま残る。
淫具を装着した状態で、戦闘したり立ち絵をクリックすると?

<感想>

RPGの発展の方向性というのは必ずしも一つではなく、いろんな方向性が考えられるのでしょう。
全ての長所を兼ね備えたRPGというのも、もしかしたら将来出てくる可能性も残されているのかもしれませんが、現実にはまず無理なのだと思います。

本作は同人のRPGであり、高画質なムービーであるとか、音声なんかもありません。
戦闘は1対1であり、しかもシンプルな構造ですし、戦闘に期待をするのであれば、コンソールや洋ゲーのRPGをやった方が良いです。
そういう意味で絶対に合わない人も出てくる作品であり、評判だけでプレイするべき作品ではないのでしょう。
まぁ、同人作品の大半に言える話でもありますけどね。

しかしながら、逆に他のRPGにない魅力というのもあるわけでして。
まず本作はマウスでクリックすることで移動したり行動を選択できます。
シンプルであるだけでなく、ストレスなく操作性も良好です。
私が最近のゲーム機のRPGが面倒になったことの理由の一つに、移動がめんどくさいというものがあります。
もちろんダンジョンやフィールドを歩くことは楽しみであるのですが、町で補充品を買うにも広大な町の中を何度もウロウロさせられる作品など、ハッキリ言って論外です。
RPGの醍醐味はそこではないのだから、簡略化できるところはすべきなのです。
マウスクリック一つで行動をおこせる本作は、その点でストレスを溜めずに楽しめるのです。

また、商業エロゲにおいてもRPGはありますし、中にはそれなりに評判の良い作品もあるのですが、最近の商業エロゲのRPGの場合、普通のRPGにとってつけたようなエロがあるだけみたいな、エロとシステムやストーリーがきちんと結合されていないケースが多いです。
つまり、ゲームデザインが悪いのです。

もちろん、コンシューマー並のゲーム性にシナリオがあれば、とってつけたようなエロでも構わないという人もいるでしょう。
そういう人は商業のエロゲRPGで満足できると思います。
でも、それでは満足できない、エロゲとしてのRPGという方向性を求める人だって、当然いるでしょう。
本作は、そういうエロとシステムやストーリーの、全部の一体化を求める人に向けたゲームと言えるのでしょう。

具体的には上記の商品説明で大体わかると思うのですが、若干補足しますと、戦闘で負けると犯されCGが見られます。
その数も多いです。
また犯されることで精液を得、それが主人公の成長にもつながります。
だからわざと負ける必要もないわけですね。
精液をかけられた状態などはきちんと立ち絵に反映されますし、クリックすることで変化もあります。
個々の要素は必ずしも斬新とまでは言えないのでしょうが、これは欲しいと思える要素がかなり備わっていますので、一般ゲーや商業エロゲに不満を感じる人ほどはまりやすいのではないでしょうか。
その点では、非常に優れた作品だと思います。

ただ、ストーリーそのものは単独で名作足りうるものではないですし、上述のように戦闘システムも単純です。
それでいて難易度が非常に高く、何度も再戦すると、負けても大丈夫というせっかくの長所も逆に作業に感じてしまいかねません。
ゲームデザインは確かに優れているのですが、狭義のゲーム性に関しては、少し難があると言えるように思います。

<評価>

というわけで、ゲームデザイン部分やCGは良かったものの、その他の部分で物足りなく感じたこともあることから、総合では佳作としておきます。

良い同人作品の多くにも該当することでもありますが、合う人にはかなり合うものの、全く楽しめない人もいるだろうということで、検討している人は自分が何を求めるのかをまず考えるべきでしょうね。
そしてエロとシナリオ・システムなど全体の融合を最優先に考えるのであれば、高い確率で楽しめるように思います。

ランク:C(佳作)

Last Updated on 2024-11-06 by katan

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