ピュアメール

2000

『ピュアメール』は2000年にWIN用として、オーバーフローから発売されました。

オーバーフローの出世作となった作品であり、結果的には同ブランドの中で一番好きな作品になりますね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
僕は出会ってしまった。僕の生き方を変えてしまう存在——奈川碧に。
なぜ彼女の事が、これほどまで気になるのか。
それは自分でもよくわからない。だけど、これだけは言える。
彼女の存在が、僕に何らかの変化を与えたのだと・・・
彼女を中心にして、新たな歯車が回り始める。
僕はそこで、何を想い、どう変わって行くのだろう。

<感想>

その最大の魅力はストーリー・・・いや、キャラになるのでしょうか。

本作の主人公はオタでヒッキー。
そんな彼がチャット相手(PC初心者)にいろいろ教えていたら、実はそのチャット相手が、自分のクラスのアイドル的存在の女の子だったわけでして。
そこから現実とネット上の世界の狭間で揺れ動く、主人公の姿が描かれていくことになります。

基本的には恋愛ゲームとなるのでしょうが、まともな純愛ルートもある一方で、ルートによっては過激な展開にもなりました。
一方でヒロインとの感動的な純愛ストーリーがあり、その一方でヒロインとの鬼畜なルートも楽しめる。
これこそ、漫画や小説で味わえない、ゲームの醍醐味ですね。
しかも鬼畜路線も、ヒロインが奴隷になったり、逆に女王様となったり・・・って感じで、SでもMでも楽しめる幅の広さがあります。
純愛も鬼畜もどちらも楽しめる作品というのは他にもありますが、鬼畜ルートにおいて、S方向もM方向も楽しめる作品、そこまでの振れ幅の広い作品はアダルトゲームでも珍しいと思います。

おまけにメインヒロインの一本糞を見られるゲームなんて、探してもそうはないですからね。
『ピュアメール』という題名のみを信じた人はビックリでしょうね~
でも自分の行動次第でストーリーの方向性がガラリと変わるのは、個人的にはホント好きなんですよね。

特にメインヒロインの奈川碧の変化の幅には、非常に感服する思いであります。
私だけでなく、他の人にもインパクトが大きかったんでしょうね。
ネット上ではすっかり碧様で定着していますし。

そういや、オーバーフローは後の『スクールデイズ』でも、ヒロインが言葉様って言われてますしね。
「~様」ってのは、本作以降、なんか伝統になっていきましたよね。

純愛と鬼畜、その両方が入っていて、どちらもしっかり作りこまれてる作品ってホント楽しいですね。
裏も表も余すことなく、その人の内面全てがさらけ出されている感じがして。
それでこそマルチストーリーだと言えるのだろうし、こういうゲームはもっと増えて欲しいと思うけど、世の流行とは逆なんでしょうね、きっと。

というわけで基本的にはかなり好きな作品でしたし、同じ好みを持つ人なら楽しめると思うのですが、若干注意すべき点もあります。
と言うのも、このゲームには妹が出てくるんですよね。
妹属性のある人も結構多いでしょう。
自分も当時は妹キャラは大好きでしたし。
でもね、このゲームに出てくる妹。
とにかくウザいんです。
邪魔でしかない。
ここまで皆から毛嫌いされる妹キャラも珍しいのではないかと。。。

この妹の存在はゲームの最大のマイナス要素であり、それ故に糞ゲー扱いする人も。
とにかくウザかったですね~(くどくてゴメン)
妹消去パッチが欲しかったですよ、本気で。

他方でシナリオ以外の部分なのですが、本作のグラフィックや基本的なシステム面は非常に充実していました。
今なら当然に感じる物も多いけれど、2000年の当時では極めて優秀な部類だったんじゃないでしょうか。
特に、OPアニメは当時は必見の出来でしたし。
他にもアンダーヘアの設定とか、妙に拘ってましたしね。

ただ、難易度は滅茶苦茶高かったです。
途中でパッチがでて少し改善されましたけどね。

<評価>

まぁ結局のところ、「長所:碧様、短所:キモうと」であり、それで片付いてしまうゲームでもありましたが、その後のオーバーフローの作品とは異なり、アニメだけに力を入れるというのではなく、全体に力の入れられた優秀な作品でした。
総合でも名作といえるでしょう。

特に私のようにギャップを好む人には、非常に向いている作品だと思いますね。

ランク:A(名作)


ピュアメール
DESIRE

Last Updated on 2025-01-20 by katan

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