『続・御神楽少女探偵団 ~完結編~』は1999年にPS用として、ヒューマンから発売されました。
タイトルのとおり、完結編になります。
<感想>
まずはじめに、本作は前作の続きからとなりますので、出来るだけ前作からやって下さい。
如何せん前作はおもいっきり途中で終わってしまいましたので、熱狂的なファンはいち早い続編の発売を望んだことと思います。
1作目の発売当時はできるだけ早い続編の発売が望まれたのですが、その続編は、宣伝もろくにされないままにひっそりと発売、しかも発売された翌月にはヒューマンはゲーム事業から撤退。
その影響からか、ゲームの出回った本数も非常に少なかったですし、私なんか、そもそも発売されたことすら気付きませんでしたよ。
そんなわけでしばらくプレミア化していましたし、私も入手するのに難儀した記憶があります。
※なお、今は『新・御神楽少女探偵団』に入っていますので、入手は簡単になりましたけどね。
さて、このシリーズの最大の特色と言えば、何と言っても「推理トリガー」システムでしょう。
PCのADVでは似たような発想のゲームはありますし、私はそれほど斬新とも思っていないのですが、これが斬新といわれるあたりに、家庭用ゲーム機の推理ゲームの寒い状況がうかがわれるようです。
もちろん、同じような発想のゲームが先にあったとしても、完成度が高ければ何ら問題はありません。
どんなジャンルにも完成度を高めた名作ってのはありますしね。
ただ、前作は肝心の推理場面で、このシステムを活かしてなかったんですよね。
そこが最大の不満でもあり、完成度が低いと感じた理由でもありました。
その点本作では、比較的推理場面でも活用されています。
だったら前作の時点でやれよと思わないでもないですが、いずれにしろ完成度が増したのは間違いないでしょう。
音声の入っている箇所も増えましたし、総合的に見ても完成度は高まっていると思います。
そのため、本作も名作扱いとしても問題はなかったのかもしれませんが、続き物でインパクトがなくなった分、評価としてはどうしても伸び悩んじゃいますね。
前作にも無駄な部分は一杯ありました。
本作も非常に面白いストーリーもあれば、強引でイマイチなのもありました。
分割ではなく、弱い部分をカットして1本の作品としてまとめていれば、きっと素晴らしい傑作にもなりえたでしょうに。
分割で販売したりストーリーによってむらがあったりするのは、ゲーム事業を撤退せざるを得ない苦しさがあったからなのでしょうか。
PSオリジナルの推理ADVとしては有名な作品だと思いますが、魂の作品というよりは、会社事情が見え隠れしてしまう作品でもあり、何かいろいろと勿体無いな~って思ったゲームでしたね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2025-01-09 by katan
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