もしも明日が晴れならば

2006

『もしも明日が晴れならば』は2006年にWIN用として、ぱれっとから発売されました。

くすくすさんの描くキャラが可愛い作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
主人公、鳩羽一樹にとって、野乃崎明穂はかけがえのない人だった。
告白をして、一樹の恋人になってくれた女の子。
そんな彼女は病に倒れ、この世を去ってしまう。
残された者達は泣くことさえ忘れ、ただ途方にくれるばかりである。
それから数ヶ月、ようやく立ち直りかけた季節…明穂がこの世に舞い戻ってきた。
『思い残すことがあったから』そんな言葉と共に微笑む、ひとりのゆうれいとして。

<感想>

まずは良い点から。
これは購入動機ともなった部分ですが、グラフィック及び演出部分ですね。

1枚絵も綺麗なのですが、それ以上に良かったのが立ち絵です。
数が豊富で動きまわる上にちょっとしたエフェクトが随所で入るので、見ていて楽しかったですね。
ノベルゲーは絵や音が付くことで小説にはない魅力を~という言い回しを、随所で耳にすることがあります。
そのわりには絵や音が大して役に立ってないゲームも多いのですが、本作はこの点は良かったと思います。
同じストーリーであっても、これだけで大分印象が異なってくるでしょうね。

もっとも、いくら見ていて楽しくても、テキストがつまらないとすぐにやる気がなくなるのも確かでしょう。
本作ではメインヒロインで主人公の恋人である明穂が、開始直後に死んでしまいます。
その後幽霊となって主人公の前に現れるのですが、底抜けに明るい明穂と主人公の掛け合いがとても楽しかったです。
猫のジゼルも可愛かったですしw

テキストも良いし、演出も良い。
1章までの感触はとても良かったんですよね。
このレベルを維持していれば、文句なしに名作と言えたかと思います。

しかし、2章以降がグダグダだったんですよね。
多少のご都合主義は好みの問題でもありますが、本作は人によっては逆鱗に触れかねないでしょう。

ストーリーのテーマ的なものとして、死んだ恋人が幽霊となってかえってくるという設定であるがゆえに、当然身近な人の死の扱いは避けて通れぬ問題となってきます。
この部分が、よく捉えれば綺麗に扱いすぎ、悪く捉えれば軽く扱いすぎなんですよね。
本来ならもっと厳しい展開になるはずのところが、あまりにもお花畑な展開過ぎるのです。
ここまでくると単に綺麗なお話なのではなく、かえって気持ち悪さすら感じてしまいます。
捻くれた人なんかは、これは能天気な恋愛物に対する、一種のブラックジョークかと思うのではないでしょうか。

本作はアダルトゲームなのですが、もし家庭用ゲーム機で出されていてそれを私が若い頃にやったなら、おそらく褒めていたように思います。
逆に、数年前のある時期だったなら、酷評していたでしょう。
まぁ、今は年月が経って、こんなもんだろうと思うだけですけど。

単純に綺麗なストーリーを望むのなら構わないかもしれませんが、基本的にストーリーとしては駄目な部類に属するのだと思います。
なので、あまりここら辺には期待しない方が良いでしょう。

<評価>

ストーリーだけなら買うまでもない内容なのですが、上記のようにグラフィックは良かったですからね。
キャラデザも好みですし、途中までの掛け合いとかも楽しかったんですよね。
結果的には一応元は取れたと思いますので、佳作と判断しておきます。

これ、変に小難しい設定にせず普通の恋愛物で出していれば、少なくとも良作で場合によっては名作に感じられたと思うんですよね。
他の作品にも言えますが、難しいテーマを描ききることが出来ないのなら、中途半端に手を出さない方が良いのかなと。
余計な設定故に褒めたいのに褒めにくかったりするわけで、テキストや演出面が良かっただけに、非常に勿体無かったですね。

今は入手困難みたいですが、上記のように一見万人向け萌えゲーのようでいて、実はかなり人を選びます。
それも一部の人に大きくプラスに作用するのではなく、一部の人に大きくマイナスに作用する形で。
そのため、自分に合いそうなのかはよく検討する必要があるでしょうね。

ランク:C-(佳作)

Last Updated on 2026-02-16 by katan

コメント

タイトルとURLをコピーしました