『YES! HG』は1995年にPC98用として、姫屋ソフトから発売されました。
当時は結構あったオムニバス系のADVで、『YES!』の後継作になります。
<感想>
今更ながらに思うのですが、姫屋ソフトのファンというのはどういう層だったのでしょうか。
もちろん、個別の作品では面白い作品は幾つもありますし、それぞれの作品に対しては根強いファンというのも一杯いたと思います。
私も好きな作品が複数ありますしね。
でも、作品によって魅力の方向性ががばらばらだったんですよね。
「いつもの~」っていう表現は皮肉として用いられることもありますが、過去作を好きな人には安心材料にもなります。
そしていつも同じレベル・系統の作品を作るのであれば、そのブランドに対するファンが増えるのも納得できます。
しかし、姫屋ソフトのゲームはストーリー最高だが他は平凡とか、システムは凝っていたがストーリーが物足りないとか、ただ単純に絵だけ最高ゲーであるとか、本当に作品ごとによってバラバラなのです。
前回の長所が今回は短所だったりするので、次がどうなるのかの予測もつきません。
これでは個々の作品に対するファンは増えても、ブランドに対するファンは増えにくいよなって思ったわけで、どういう層にうけたのかふと気になったのです。
でも、ある意味、最もそんな姫屋ソフトらしい作品が、この『YES! HG』だったのではないでしょうか。
さて、似たようなタイトルになりますが、93年に『YES!』という作品がありました。
『YES!』はオムニバスADVだったのですが、短い物語が3本あっただけで非常にボリュームの少ない作品でした。
『YES! HG』も同様にオムニバスのADVなのですが、こちらは8本収録となっており、数的には倍以上になっています。
その収録作品には以下のようなものがあります。
「赤城山埋蔵金伝説」 「超力少女 烈華!」 「罪と罰」
「DARK TRADE」 「DS」 「豪州怪奇紀行」
「EVER」 「早撃ちジョニー」
陵辱モノや近親相姦モノなど、どのシナリオも毛色が異なりますし、方向性がバラバラなだけに雑食性の人ほど楽しめるのでしょう。
ただ、しいて言えば、比較的陵辱系方面で良い味を出していたのかなと。
この毛色が異なるというのは、ストーリーのジャンルに限った話ではありません。
システムも一本道だったりマルチエンドだったりしますし、絵師さんも違っていたわけでして。
悪く言えば全く統一感がないとなるのでしょうが、こういう幅の広さが姫屋らしさでもあるのかなとも思うわけで、それで上記のような姫屋らしい作品って表現になったんですよね。
オムニバスって今は廃れてしまったけれど、今だって個別シナリオ間はつながりがないものも多いです。
でも共通ルートがあって同じ世界観にしてしまうと、複数原画の場合には雰囲気に違いが生じたり、ストーリーのジャンルが異なったり、ライターの個性によってシナリオの癖が異なったりすると、違和感が生じることも多々あります。
オムニバスと割り切ればそういう問題は生じないのですから、作品の方向性によってはオムニバスにすることも良いのではないか、もう一度オムニバスに注目する価値はあるのではないかと思うのですけどね。
まぁ、こういう作品は好きな話の数で印象も変わってくるものですが、雑食性な私は十分楽しめたということで佳作としておきたいと思います。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2024-10-30 by katan
コメント
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超力少女烈華は無茶苦茶好きだったなー
今となっては動くハードもソフトもないのが残念だ
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超力少女烈華は、これ1本だけでも満足できる内容でしたね。
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Dark Tradeてどんなストーリーでしたっけ。結末もよく覚えていないけど、絵が良かった
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Dark Tradeは、主人公が芸能事務所でのバイトに採用され行ったところ、女性アイドルらの性処理をすることになって、、、という感じのストーリーでした。
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なぜ、早撃ちジョニーのコメントがないんだ、、、あの下り最高だったのに(笑)「あの世でバカを直してきな!ガォーん」