ヘンタイ・プリズン

2022

『ヘンタイ・プリズン』は2022年にWIN用として、Qruppoから発売されました。
Qruppoの真価が問われるのはこの作品だと思い、期待したのですが・・・

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・――‘‘チューリップ・プリズン’’。
ここは、全国で「更生不能」と判断された性犯罪者のみが収監される監獄。
幻の9つ目の矯正管区は、絶海の孤島に造られた脱獄不能の牢獄だった。
東京に住む少年、湊柊一郎。
警察につけられた二つ名は、「全裸マン」。
彼は服という存在が許せず、全裸にならずにはいられない性質を持っていた。
衝動的に、幾度となく命がけで露出を繰り返す日々。
やがてイルミネーションの美しい日に、公然わいせつと公務執行妨害で逮捕された。
法廷で自己弁護を行い、自らの露出は芸術であったと述べるが、決して理解されることはなく。
警察への暴行と度重なる露出行為によって、判決は下った。
言い渡された懲役は、10年。
そして「更生不能」と判断され、チューリップ・プリズンへと投獄されたのだった。
魑魅魍魎跋扈する牢獄で、露出狂は生き残ることができるのか?
‘‘HENTAI’’と呼ばれる性犯罪者たちの監獄は、決して楽園ではない――

感想

Qruppoのデビュー作である『ぬきたし』については、昔のエロゲには一杯あったけれど、最近は見かけないタイプという印象しかありませんでした。
そのため、『ぬきたし』がヒットしたということがピンとこなくて、タピオカのように一周回ってまたブームが来たというか、若いユーザーに受けたのかなという認識でした。
設定が学園でなければ、また違う印象になるかもと思っていたところ、本作が発売されるといことで、これで判断できると期待したわけですね。

まず、ゲーム部分についてですが、本作はヒロイン選択の場面が1か所あるだけで、それ以外の選択肢はありません。
ゲーム性を無くしていくのが今の流行りなのでしょうし、だからこれは本作に限ったことではないのかもしれませんが、欠片もゲーム性を感じられない作りには、古くからのユーザーだと少し物足りないかもしれません。
なまじボリュームがあるだけに、どうしても淋しく感じてしまいます。

また、その1か所の選択肢も、印象的な選択肢や効果的な演出があり、その中から選ばせるというように、何かしら工夫があれば少しは印象が異なりえたのでしょうが、単にヒロインを選ぶというだけなので、情緒も何もあったものではありません。
ゲームであることを放棄したかのような作りであり、せめて何かしら配慮のようなものがあっても良かったかなと思いますし、1つの作品として完成度が低いと言わざるを得ません。

『ぬきたし2』では、演出も結構頑張っていて好印象だったのですが、本作は演出も乏しく、舞台が限定されていることも相まって、プレイ中もなんとなく淋しかったです。
これは、プレイ時間のわりにCGの枚数が少なく、そのためにCGが少なく感じてしまうことや、舞台が限定されていて、同じ様な画面が続いてしまうことから、見ていて単調に感じやすいことも大きかったと思います。
まぁ、一部がんばっているところもあったのですが、手抜きかと思えるところも多く、全体としては、物足りなかったという感じですね。

ストーリーやテキストに関しては、下ネタ満載の雰囲気は従来と同じですので、『ぬきたし』が楽しめた人であれば、おそらく本作も楽しめるのでしょう。
逆に、『ぬきたし』が楽しめなかった人だと、本作もまた楽しめないように思います。
本作はパロディが多めなので、それがハマれば楽しめるのでしょうが、パロディを高く評価しない人には、刺さらない作品となるでしょう。
もちろん、パロディの内容にもよるのでしょうが、どうなんだろうなぁ。。
個人的には、本作は、よくあるパロディ止まりであり、特にこれはと思えるようなディープさは感じられなかったですね。
そのため、あとは好みの問題だねという結論にならざるをえないかと。

結局のところ、本作は、ストーリー重視と呼べるほどストーリーが良いわけでもなく、バカゲーと呼べるほど尖っていたり狂っていたりしていないわけでして。
そのため、なんか中途半端なのですよ。
つまり、子供が誰しも喜ぶ下ネタの延長線上でしかないのです。
言い換えると、若いユーザー限定でいうならば、万人向けの下ネタゲーではあるんですよね。
エロゲユーザーのメインが10代なのであれば、本作のような作品も受けるのかもしれません。
他方、ベテランユーザーや、エロゲにしかないような尖った何かを求める人だと、特に得られるものもないでしょうから、全然楽しめない可能性もあるかなと思います。
私は、それでも序盤はわりと楽しめたのですが、オリジナリティに欠けるうえに単調なストーリーに、乏しいゲーム性、グラフィック等にも魅力を感じられないこと等から、途中で醒めてしまいましたし、意外性等もないことから、一度醒めてしまうと、その後はあまり楽しく感じられなくなりました。

<評価>

少年漫画誌やラノベ的な下ネタ系作品をエロゲでやることについて、そもそも是非は分かれうるのでしょう。
個人的には、やる意味を感じられず、基本的には否定的ではありますが、何かしらのプラス要素があるならば、それなら十分ありだと考えます。
しかし本作の場合、そうしたエロゲになったことによるプラス分も特にないし、本作に関しては演出もゲーム性も見るべきところはないし、前作のように久しぶりにこういうの出てきた的なインパクトもないしで、個人的には非常にガッカリした作品でした。
そういうわけで、総合でも低めの凡作としておきます。

繰り返しになりますが、『ぬきたし』と似たようなノリですので、『ぬきたし』が好きなら楽しめる可能性は高いでしょうし、エロゲ入門としても良いのかもしれません。
『ぬきたし』より、もう少しシリアスな方が好みというなら、本作の方が楽しめる可能性は高いでしょう。
ただ、いずれにしても本作は、若いライトユーザー向けなのでしょうね。

ランク:D-(凡作)


駿河屋

DL版

Last Updated on 2024-04-18 by katan

コメント

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    ヘンプリは下セカを思い出しました。
    当時これはエロゲがやるべきだったろうと思っていたので、今ヘンプリが受けているのは感慨深いものがあります。
    ただ、ラノベの周回遅れがここまでもてはやされてしまうのは、エロゲが最先端と呼ばれていた時代を考えると寂しいです。今更なことではありますけどね。

  2. SECRET: 0
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    > SunBinさん
    そうですよね。
    確かに一周回ってまたブームが来るものもありますし、ジャンルという言葉自体、同系統の作品を集めたものではあるのですが、過去にエロゲが最先端だと呼ばれていた時代のエロゲファンで、そうした作品を求めている人ほど、本作のような作品がもてはやされることに違和感があるでしょうし、残念に思ってしまうでしょうね。

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