the Neverhood (ネバーフッド)

1996

『the Neverhood (ネバーフッド)』は1996年にWIN用として、INTERACTIVEから発売されました。

粘土を用いるクレイアニメで制作されたという、唯一無二の作品でしたね。

<感想>

オリジナルは同名でDreamWorks社から発売され、本作はその日本語移植版になりますね。
ちなみに本作は、『クレイマン・クレイマン ネバーフッドの謎』として、1998年にPS用にも移植されています。

私は大抵の場合は原題の方が好きなタイプなのですが、この作品を端的に表現するという点から考えると、『the Neverhood』に関してはPS版のタイトルの方が良さそうな感じがしますね。

どういうことかと言いますと、『the Neverhood』の主人公はクレイマンであるところ、この作品はクレイアニメで制作されているのです。

クレイアニメとは、クレイ・アニメーション(clay animation)の略で、ストップモーション・アニメーションのうち、被写体が主に粘土を材料として作成されているものを指すそうです。
つまり、ゲーム内のグラフィックが全部、粘土で作られているわけですね。
こういうゲームは他にはないだけに、とても印象深かったです。

しかも、本作にはゲームの制作に3トン以上の粘土が使用されていて、そのアニメのコマ数も50000以上になるのだとか。
その量を聞いただけでも驚いてしまいます。

いやはや、長年ゲームに触れてきていろんな手法も見てきましたが、ゲームを全てクレイアニメで表現するとは、全く予想だにできませんでしたよ。

もちろん、量だけでなくセンスも抜群で、国内外問わず世界中にファンがいるのも理解できるというものです。

ゲームとしてはP&C式のADVで、あちこち移動しながら謎やパズルを解いていき、ネバーフッドの謎に迫るというものです。
この部分も水準以上ではありますが、長所と呼べるほどではないってところでしょうか。
基本的にはグラフィックとキャラでポイントを稼ぐタイプのゲーム、と考えて間違いはないかと思います。

<評価>

総合では、私は良作と判断していました。

名作としなかった理由は、1つは96年がADVにとって大豊作だったために相対的に沈んだのと、1つはクレイアニメによる世界がやや子供向けっぽく感じられて、ストーリー等にそれほどはまれなかったからです。
とは言え、今にしてみればちょっと辛すぎだろと思うわけで、このクレイアニメはもっと評価されても何ら不思議ではないし、名作と思う人がいるのも理解できる魅力を有した作品でした。
実際、世界中で根強いファンがいますしね。
最近はこういう形式のゲームをあまり見かけませんので、またADVで出てきて欲しいように思いますね。

ランク:B(良作)

 

Last Updated on 2024-11-11 by katan

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