喪失郷

2003

『喪失郷』は2003年にWIN用として、美遊から発売されました。

名前を読んでくれるエロゲーとして話題になった作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系のADVになります。

あらすじ・・・恋人“美由紀”の誘いで、2泊3日のスキーツアーに参加した主人公。
だが、ツアーバスはその途中、吹雪によって立ち往生してしまう。
そんな中、突然現れた人物により閉鎖的な村へと導かれる一行。
彼らは村に一軒だけしかないという宿屋に泊めてもらうことになった。
そこは、貞淑そうな女将“奈津夜”と、その娘“小夜”、“ゆき”と従業員が3人だけの宿。
翌日、一行は村へのつり橋が切れて村から出れなくなったことを知り、やむなく、滞在させてもらうことになったのだが……。
幾日か滞在していると、主人公は、快楽に夢中になるツアー客の姿を見かけるようになる。
そして彼自身もまた、何かが自分を変えていくような、奇妙な衝動に囚われ始める。
懐疑心と不安が日々増大していく中、ある日突然、ツアー客達の何人かが行方不明になり、その中には恋人“美由紀”も含まれていた。
恋人を捜すため、村人の冷たい視線を他所に、主人公は村中を調べ始める。
だがそれは、村の隠された秘密を探ることでもあった……。

<感想>

ストーリーは大枠ではホラーや伝奇といったところなのでしょうが、メイン要素として寝取られやら輪姦もあるので、今風に言えば抜きゲー扱いでも良いのかも。
ぶっちゃけ内容自体は普通って感じなので、そんなに面白いものでもないのかなと。
美遊はミンクの系列ということもあってか、この時期のミンクの作品と似ていますね。
つまり雰囲気は抜群に良いのだけれど、いまいち中身が伴っていないような。

そのため、シナリオだけなら印象が薄くなってしまうのですが、本作には「お名前呼びシステム」が搭載されていました。
これは、入力した主人公の名前を、ヒロインが音声で読んでくれるというものです。
ギャルゲーではコナミの『ときめきメモリアル2』(1999)が部分的に導入しましたが、ようやくアダルトゲームにもそんな作品出てきたって感じでしたね。

もっとも、数年遅れての登場とは言え、コンシューマーの大手とは技術力が違います。
コナミの場合は合成で作ることができたのでしょうが、本作では事前に収録してある音声の中に自分の入力した名前があれば、それを読んでもらえるというものです。
そのため、用意された名前以外では、音声で読んでもらうことができませんでした。
この音声の収録された名前の種類は600種以上あり、シーンに合わせて喜怒哀楽が10種以上に変化しました。
そのため、ちゃんと読んでもらえる人もそれなりにいたのかもしれませんが、私の場合は頭2文字まではあるもののフルではなかったので、恩恵は少なかったです。

<評価>

まだまだ未完成ではあったものの、それでもこういう作品が出てきたこと自体に意味があったのでしょう。
本作が面白かったかどうかは別として、これをプレイしていた時には夢がありましたよね。
今は不完全でも、10年も経てば音声で自分の名を読んでくれるアダルトゲームが、きっと標準的になっているに違いないって。

でも、現実には10年以上経った今でも、標準化はされていませんからね。
音声に関しては、音声が付いたってところで進化が止まってしまった感じです。
一体この10年、各ブランドは何をしていたんでしょうか?
・・・と、この作品を思い出すたびに、そんなことを考えてしまいますね。

ランク:C(佳作)


Last Updated on 2025-08-19 by katan

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