贖罪の教室

2000

『贖罪の教室』は2000年にWIN用として、フライングシャインから発売されました。

陵辱ゲーにも読ませるシナリオのゲームがあるということで、非常に読み応えのある作品でしたね。

<感想>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
内容としては、凌辱要素の濃いミステリーでした。

ミステリーにはトリックがつきもの。  
このトリックの良し悪しで評価が分かれたりします。
ただ、トリックとはいっても種類は様々。
そしてその中の一つに叙述トリックがあります。
本当は伏字にした方が良かったかもしれないけれど、ミステリーを読まない人はトリック名を言われても意味がわからないし、ミステリー好きな人は伏字にしても意味が判ってしまうのでやめました。

このトリックが使われてる小説を初めて読んだとき、多くの人が騙されたと思いつつも、大きな衝撃を受けるのではないでしょうか。
インパクトの大きさでは、これ以上のトリックもないかもしれませんね。
まぁ、何冊も読んでいると、段々そのインパクトもなくなってきますけどね。
何せ目が肥えてきて、騙されなくなりますから。
このトリックも、小説では多くはないものの、決して珍しくはないかもしれません。

でも、ゲームで使われることはありませんでした。
そういう理由もあってか、 家庭用ゲーム機で初めて使用された『EVER17』は、一部では高い評価を得てますよね。
しかしゲーム全体で見ると、2000年に発売された『贖罪の教室』の方が先なのです。
そして上記のように、叙述トリックは如何に読んだ人を騙せるかが肝なわけです。
私の場合、『EVER17』の場合には騙されませんでした。
整合性を保つにはこれしかないだろうなと予想した通りに進んだんですね。
まぁ、気付いたから楽しめなかったと言うと、考えずに読めとか無理難題を押し付けられましたがw
あれは初めて見た人には衝撃的だったかもだけど、正直そのトリックの質は高くないと思います。

逆に、『贖罪の教室』にはまんまと騙されました。
兎にも角にも、それこそがこのゲームの生命線なのではないかと。
アダルトゲームでもこんなのが出てくるのか!!
プレイ時には心底驚かされ、久しぶりにこのライターの次の作品はやらねばと思ったものです。

まずはひっかかったか否か、それだけで印象が変わってくるでしょう。
まぁ、初めてゲームに導入したってだけでもそれなりに高く評価できますけどね。

こういうストーリー重視のアダルトゲームの場合、えてして18禁とは名ばかりで全然エロくなかったりします。
だけど、『贖罪の教室』は一見オカズゲーとも思えるくらいにエロいのです。
なんなら、ほとんどの人はオカズゲーだとばかり思い込んで、プレイするのではないかと思います。
そして、終始続くエロい展開の最後に、あっと驚かされると。
序盤の展開が展開だけに、余計にも驚かされるんですよ。
叙述トリックを使った小説は数あれど、エロさまで伴ったのはないわけで。
まさに、アダルトゲーム万歳なわけです。

ことストーリーに関しては、ノベル史上でも屈指の出来かもしれません。
ただその反面、システムが腐りまくってます。
当時のPCではやたら重かったですね。
加えて、プレイ開始時間によってゲームの開始される章が変わるのです。
正直、どうしてこんな意味不明なシステムにしたのか、全く解せません。
ちなみに、PCの時計をいじれば最初の章からプレイすることはできますので、私も最初の章からプレイし始めました。

<評価>

強烈な長所があることから、総合でも名作といえるでしょう。

本作は上記の内容なので、ストーリー重視派にはオススメだけど、システムが糞なゲームは駄目って人はやめといた方が賢明かもしれませんね。

ちなみに、『生贄の教室』を買うと教室シリーズが全部付いてくるので、かなりお得かもしれません。
まぁ、こっちは物自体がかなりレアですけどね。

ランク:A(名作)

 Win95/98 CDソフト 贖罪の教室

Last Updated on 2025-01-21 by katan

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