『新竹取物語』は1984年にPC88用として、ビクター音楽産業から発売されました。
開発は、クロスメディアソフトになります。
パロディ風の楽しい作品でありつつ、随所に特徴のあった作品でした。
<感想>
ゲームジャンルはコマンド入力式ADVになります。
個性的な作品が多かったビクター音楽産業の、PCゲーム第1弾でもありました。
ストーリーは、簡単に言ってしまえば、行方不明となっている絶世の美女の「かぐや姫」を探し出すという内容になります。
ゲーム開始時に性別を選べるものの、性別によっては性転換させられるし、いきなりアイテムでローソクとムチを与えられたりと、終始軽いノリで進行し、またパロディ要素もあり、全体の雰囲気としては楽しく遊べる作品になっています。
シナリオライターがディスコのDJだったらしく、そういうことも影響しているのか、今までのADVにはないような、非常に新鮮な雰囲気の作品でした。
80年代の私は、ADVといえば硬派な推理ものだろ、或いは演出の優れたSFものだろという固い考えもあり、当初は、この作品をそれほど評価していませんでした。
しかし、今振り返ってみると、この作品の持つ新鮮さ・インパクトは、高く評価されて然るべきなのだと思います。
本作は、ストーリーの他にも特徴があります。
まずは、グラフィックが非常に鮮やかで、綺麗なことですね。
もちろん、現代の作品に比べれば、物足りなく感じるのは当然なのですが、そもそも日本のゲームにおいて、まともなグラフィックが付いたのが83年ですからね。
84年の本作発売当時、本作の鮮やかな色使いは、それだけでインパクトがあったものです。
また、本作はコマンド入力式ADVであるところ、難易度が設定してあり、ゲームは減点方式で進みます。
そのため、何度も遊ぶことができました。
何度も遊ぶという観点から補足すると、本作は体調・性別・難易度等により、ストーリーが途中で変化し、加えて、マルチエンドでもありました。
マルチエンドの元祖となると、他の作品になってしまうのでしょうが、その作品も84年の発売ですからね。
近い時期に本作も発売されたわけですから、元祖でなくとも、それなりに新鮮でした。
<評価>
総合では文句なしに名作と言えるでしょう。
内容が内容なので、若干好き嫌いは分かれるかもですが、ほぼ全ての面で、秀でていましたからね。
日本のADVの基礎は84年に出来上がったと考えますし、84年は客観的に考えるならば、ADVの黄金期だったのでしょう。
本作は、その時期の代表作の一つであり、名前だけでも知っておいてほしい作品といえるでしょうね。
Last Updated on 2026-02-01 by katan


