『サキガケ⇒ジェネレーション!』は2014年にWIN用として、Clochetteから発売されました。
画面の使い方の上手い作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・現代日本、初土湖という湖のほとりにある美那浜町が舞台となる。
ゲーム好きの主人公は、自らが通う『初土学園』に『エンターテインメント研究会』と称する同好会を作り、同じくゲーム好きの妹・海棠璃々子と親友・綿貫敦盛の三人で放課後になるたびに集まってゲームを楽しんでいた。
そんな日々の中に現れた転入生・雪之宮杏音は『エンターテインメント研究会』の面々に「まだ誰もプレイしたことのないゲームをプレイしてみたくはありませんか?」と告げる。
「是非プレイしたい」と沸きあがる三人に対し、璃々子の親友・紅藤友梨亜は不信感をあらわにする。
璃々子にすら明かしてはいないが友梨亜は現実(リアル)の‘魔法使い’であり、杏音から魔法の気配を感じとっていたのだ。
だが、そんな説明するわけにもいかない理由では三人のゲームやりたい欲求を押しとどめることはできず、結局友梨亜も含めた五人で、杏音が持ち込んだまだ試作段階だというゲーム『Wizard Generation』をプレイすることになる。
<感想>
クロシェットの作品は売れているということで、その時代その時代に売れている作品は、どうしても気になります。
ファンの意見からすると、キャラが良いということでしょうが、正直なところ、他よりも大きな黒目のキャラは、私にはあまり可愛いとは思えないし、本作に関しては塗りも少しけばく見えます。
そのため、あまり主観的には好みではないのだけれど、こういうのが今は受けるんですかね。。。
キャラに関する好みは置いておくとして、ストーリー等も優れているとは思わないのですが、設定等様々なところに、いろいろ売れそうな要素はあるのかなとは思いましたし、その辺が他所との違いなのかもしれませんね。
さて、ここまでだと貶しているように見えてしまいますが、実のところ、クロシェットの中でも、この作品はかなり好きな作品になります。
その時代を代表するブランドというのは、その時代の環境を活かした作品を、作ることができるところなんだと思います。
10年代のエロゲが、それ以前のエロゲから一番変化したことは、ワイド画面が標準化されたことだと思います。
PCのディスプレイがワイド化されたことにより、エロゲもワイド画面に対応して作られるようになりましたが、ハッキリ言うと、ワイド画面を活かした作品って、あまりないと思います。
それだけに、ワイド時代に、ワイド画面を活かした作品を作れるブランドというのは、人気が出て当然なのでしょう。
クロシェットは、過去作である『カミカゼ☆エクスプローラー! 』においても、ワイド画面の良さを指摘されていました。
その良さに本作では磨きがかかっていまして、単に立ち絵を表示させるだけでなく、カットインやフェイスウインドウを併用し、画面全体を存分に使おうとしている点は、非常に好感が持てました。
たとえばフィギュアスケートの場合、同じ演技をしていても、中央でちょこちょこやられるより、リンク全体を使った方が見栄えがしますし、点も伸びます。
エロゲも、画面がある程度の大きさであるのに、画面下部のテキスト欄だけで進行しているような、プレイヤーの視線が画面下部で固定されてしまうような、そんな作品もあります。
いくらテキストが上手くても、それは一つの作品としては間違っていると思います。
クロシェット作品のキャラの魅力の説明は、ファンの方にお任せしたいと思いますが、そのキャラの魅力を引き出すサポートをし、陰から支えているのは、こうした画面の使い方にもあるのだと思いますね。
<評価>
総合では良作といえるでしょう。
クロシェット作品の中でも、ストーリーの良い作品、可愛いキャラのいる作品となると、他にもあると思います。
ただ、この時代に適応しているところが、ハッキリと分かるという点で、個人的にはこの作品が印象深いなと思いました。
Last Updated on 2025-01-05 by katan
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