『眠れぬ羊と孤独な狼 -A Tale of Love, and Cutthroat-』は、2017年にWIN用として、CLOCKUPから発売されました。
男性向けエロゲとしては比較的珍しい部類でしょうし、こういう作品が増えること自体は良いことだと思いますね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・俺は、今夜も眠れない――
新宿、歌舞伎町。
慢性的な不眠症に苦しむ【俺】は、ラブホテルの住み込み清掃員として働きながら、無気力な日々を送っていた。
【俺】にとって安眠を得る唯一の方法は、人を殺すこと。
そのために『暴力団の高級幹部・東儀衛子飼いの殺し屋』という裏の顔を持ち、おこぼれのように時折与えられる殺しの仕事で、なんとか眠りにありついてきた。
危うい綱渡りの日々ではあるが、それでも安定した、平穏な毎日。
そんなある日、【俺】 はデリヘル嬢・あざみと出会う。
彼女を抱くことでかつてない安眠を得た【俺】 は、あざみを手元に置こうと考える。
だが彼女は東儀に追われており、あざみを手に入れることはすなわち、東儀に刃向うこと――平穏な日常の崩壊を意味していた。
<感想>
ロマンノワールADVと名付けられた本作。
一般的にはハードボイルド風と言った方が、イメージは掴みやすいでしょうか。
今の男性向けエロゲでは、あまり多くないタイプの作品ですし、18禁というのはエロだけではないということで、こういう作品が増えること自体は良いことだと思います。
そのため、出たこと自体は良いと思うのですが、問題は肝心の中身ですね。
まずボリュームですが、フルプライスのわりには短いです。
長ければ良いってものでもないと思いますが、ボリュームを気にする人は注意が必要です。
それと、無駄に長くする必要はないのですが、描写不足と感じる人もいるわけですから、もう少し増やしても良かったように思いますね。
また、クロックアップの作品であることから、エログロを期待した人も少なからずいるでしょう。
しかし、メインヒロインとは純愛ばかりですし、その他にしても過激なものはなく、その方面からも少し物足りない内容でした。
内容的には、上記のとおり男性向けでは珍しいかもですが、女性向けには似た雰囲気の作品がいろいろありますので、どうせプレイするならそっちの優れたやつの方が先でしょうし、本作の優先順位は下がってしまうでしょうね。
それから、プレイしていると、立ち絵の動きが乏しかったり、そもそも立ち絵なしに進行することも増え、ただ単純にテキストを読んでいるだけと、ゲームらしさを感じられない場面も多くなりました。
この点は、個人的には大きなマイナスでした。
<評価>
総合では凡作でしょうか。
世界観の持つ印象以上に、ボリュームや演出など、全体的に漂う手抜き感の方が勝ってしまい、そのせいでテキストの持つ面白さも半減してしまったのかなと。
とにかく読んでいるだけという印象で、何でエロゲで出したのか疑問が残ってしまいました。
まぁ、ひと昔前の、いわゆるシナリオゲーが好きな人ならば、本作も気に入るかもしれないと思いますので、そういう人にはおすすめできるとは思います。
他方で、ノベルゲーとしての付加価値を求める人や、現在の主流ユーザーの好む傾向からはずれており、そういう人たちには物足りなく感じる可能性が高いかもですね。
もう少し丁寧に描写しつつ、クロックアップらしいエロないしグロを増せば、もっと良くなったと思うだけに、少し残念でした。
ランク:D-(凡作)
Last Updated on 2024-08-19 by katan


