『サガフロンティア』は1997年に、PS用としてスクウェアから発売されました。
アセルス編は衝撃的であると共に、とても好きでしたね。
<概要>
ゲームジャンルはRPGになります。
最初に7人の主人公の中から1人を選びます。
主人公によってはマルチエンディングになっていました。
<感想>
RPGの肝とは何か?
本来、RPGにおけるプレイ時間の大半は、戦闘に注がれることになります。
戦闘を行い、そこで得た経験値等をもとにキャラを育成するわけで、この2つこそが本来のRPGの肝と言えるでしょう。
もっとも、この部分での差別化は、次第に困難になっていきます。
そのため、90年代以降のRPGでは、ストーリーやキャラ、グラフィック等で差別化を図るようになりました。
それに伴いプレイヤーの認識も変化し、ストーリー等が優れたゲームが評価されるようになっていきました。
まぁ、それはそれでOKではあるんですけどね。
何せ私はADV大好き人間ですから。
とはいえ、時代の流れや私の好みは別として、基礎たる戦闘・育成部分が優れたRPGっていうのは、間違いなく評価に値するわけでして。
ここ数年では、アクション要素を導入したA・RPGやA・RPGもどきが人気です。
しかし、本来のRPGは非アクション系のゲームであり、A・RPGとは方向性を異にしています。
安易にアクションに頼らずとも面白いシステムのRPGはあるわけで、またそういうゲームこそ名作と呼ぶに値するのでしょう。
そしてこのアクションに頼らないRPGの中で、戦闘・育成の面白さで最高峰に位置する1本と考えるのが、『サガフロンティア』なのです。
このゲームには、レベルは存在しません。
戦えば戦うほど、少しずつ能力が成長するのです。
そのため、戦闘中に使う技とかも、レベルアップで覚えるなんてことはできません。
これも戦闘中に「閃く」ことで、使用可能になるのです。
頭に電球がついて閃いた時は嬉しかったですね。
この閃いた技を駆使して戦うわけですが、パーティのメンバーが使用した技は連携することがあります。
連携が繋がると大打撃を与えることが出来ますので、予想外の大連携が出来たときは快感でしたね。
連携は、上級者であれば狙ってつなげる事も出来ます。
そうでなくても、技の数や連携パターンが無数にあるので、いいかげんにやってても結構つながるんですよね。
戦闘を繰り返す度に新たな発見があるって感じでしたよ。
もう10年以上前の作品ではあるけれど、ここまで戦闘の楽しいRPGは今でもそうはないと思います。
そのため、ぜひとも一度は体験してもらいたいものですね。
他方で、RPGの醍醐味として、自由に冒険をできるかとう自由度を挙げる人もいるでしょう。
その点、本作は、サガシリーズの伝統に則り、フリーシナリオ制になっており、自由にイベントをこなせました。
戦闘・育成の楽しさに加えて自由度まで高いんですからね、ゲーム部分は満足でしたね。
なお、本作では、ロマサガシリーズよりマップが狭くなり、その点で従来のファンから不満があったみたいですね。
自分は、SFC時代の似たり寄ったりなマップの繰り返しよりは、サガフロの個性的なマップのほうが好きなんですけどね。
狭いといってもそれなりにはあるし、7人の主人公全員をやろうと思ったらかなりの時間になりますし。
多少前後してしまいましたが、本作には7人の主人公がいて、そのどれかを選ぶことになります。
この7人がまた、実に個性豊かでして。
どの主人公を選んだかによってストーリーも雰囲気もガラリと変わります。
ヒーロー物だったり、耽美物だったり、ロボット中心のSF調だったり。
ここら辺は好みが大きく影響するかもしれません。
人によっては何だこの統一性のない世界観はって、納得しない人も当然でてくるでしょう。
私は、とても好意的に受け止めましたけどね。
同じような世界観・ストーリーで7人もやっていると絶対飽きますし。
ごった煮の世界観でいろんなストーリーを楽しめるRPGってのも、それはそれでありじゃないかなと。
特に、今と違って当時は、百合な作品とかほとんどない時代でした。
そのため、アセルス編の耽美な雰囲気はとても貴重でしたね。
個人的には、アセルス編だけでも大満足ですよ。
また、グラフィックも綺麗でしたね。
FF7のように派手なムービーはないけれど、CGで描かれたマップは、各ストーリーの雰囲気に沿ったものが用意されており、非常に楽しませてくれたものです。
他社のRPGも出揃ってない時期だっただけに、なおのことそう感じましたね。
<評価>
総合でも十分に名作といえるでしょう。
特にアセルス編の魅力は、今になっても全く損なわれていないと思います。
戦闘や育成が好きな人はもちろんのこと、百合とか耽美物とかが好きな人にもオススメな1本でしたね。
ランク:AA-(傑作)
Last Updated on 2024-12-07 by katan
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