ロケットの夏

2002

『ロケットの夏』は2002年にWIN用として、TerraLunarから発売されました。

内容的にはロケットを題材に扱った、SF風のジュブナイルになりますね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
かつてその街には「ロケットの夏」という季節があった。
幼い頃、自作ロケットに熱中していた主人公「真幌高志」は、今ではかつての想いを失い、惰性のような日々を過ごしていた。
けれどロケット好きの転校生「千星(ちせ)」との出会いで、高志は忘れたいた何かを取り戻してゆく。
そして、幼馴染の「歩(あゆむ)」や担任のアンドロイド教師「はるひ」、宇宙からやって来た小さな姫君「セレン」とその従者の「ベルチア」らと共に、ロケット競技大会「50マイルズオーヴァー」を目指して、有人ロケットの製作を開始するのだった!

<感想>

本作はロケットを題材にしつつ、田舎を舞台にしたジュブナイルというか、青春群像劇になります。
本作はどこに期待するかでも、受ける印象は異なりうるのでしょう。
というのも、ロケットという部分に着目すると、ちょっとものたりなく感じると思います。
他方で本作は、雰囲気の良い作品ということもあり、田舎を舞台にしたジュブナイルという部分に着目すると、満足度は高まるように思います。

この一貫して雰囲気が良いというところは本作の最大の魅力でもあるのでしょう。
本来ならそれが特別な意味を持つことはないのですが、2002年は途中は凄く良いのに最後が致命的に駄目だとか、逆に最後だけは良いけどそれまでが致命的に駄目だとか、そんな極端な傾向のゲームが非常に多かったものでして。
それだけに、逆に印象的に感じたりしたものです。

ただ、その上で名作や良作かと聞かれると、これはこれで難しいなとも思うわけでして。
つまり、これといった粗もないのだけれど、長所という長所もないんですよ。

確かに雰囲気は良いけど記憶に残るキャラはいませんでしたし、ストーリーも最後の詰めが甘い感じでしたしね。
音声がないのもマイナスではないにしても、若干の物足りなさにはつながってしまいますしね。

<評価>

期待しないでプレイすると結構楽しめちゃうのですが、期待しすぎると物足りなく感じてしまう、典型的な佳作パターンのゲームってところでしょうか。
そういうわけで、総合でも佳作としておきたいと思います。

ちなみに、本作には音声のついたリニューアル作品もあります。
最初からフルボイス版が出ていれば、良作扱いだったと思いますね。

何か尖った作品を求める人には向いていないでしょうが、基本的には万人向けのゲームだと思いますので、堅実に楽しみたいって人なら十分満足できるのではないでしょうか。

ランク:C(佳作)

Last Updated on 2025-03-23 by katan

コメント

タイトルとURLをコピーしました