ランス4 ~教団の遺産~

1993

『ランス4 -教団の遺産-』は1993年にPC98用として、アリスソフトから発売されました。

ランスシリーズの4作目にして、HDD専用として発売され話題になった作品でした。

<概要>

ゲームジャンルはRPGになります。

あらすじ・・・
前作のラストで、ランスは光の神のブロマイドを踏んづけてしまったことを咎められ、シィルと二人で謎の浮遊都市イラーピュまで飛ばされてしまう。
2人が帰る方法を模索していたところ、リーザスとカスタムから「ランス・シィル救助隊」が派遣される。
イラーピュは、かつて魔王に戦いを挑み敗れた人類統一国家「聖魔教団」の巨大浮遊都市「闘神都市」のなれのはてであり、ヘルマンではイラーピュを兵器として運用するという目的から、トーマの遺児にしてパットンの親友でもあるヒューバートに、イラーピュ探索の命が下される。

<感想>

今では完全にアリスの看板シリーズであるランスシリーズですが、最初からそうだったわけではありません。
2でキャラが一応揃いつつ、3になってストーリーや世界観の面で大化けしました。

ただ、ランスシリーズに限って言うならば、当初は、あまりCGの質は高いとは思えなかったんですよね。
キャラデザは良いのですが、塗りが少し雑な感じでしたので。
その影響もあって、3までは、特別に惹かれるヒロインはいませんでした。

もちろん、3までの時点で各ヒロインらの個性は存分に出ています。
ここで言っているのは、あくまでも外見的にってことです。
つまり私の中では、好きなヒロインというよりも、ランスと愉快な仲間たちといった認識だったわけです。

この愉快な仲間たちという認識から、お気に入りのヒロインへと認識が変わったのは、間違いなく本作の存在があったからでしょうね。

時代の流れもありますが、本作はアリス初のハードディスク専用ゲームでした。
おそらくアダルトゲームでも初だったのではないかなと思います。
これによりハードディスクを購入する羽目になったという人も、当時は結構いたみたいですからね。
その影響もあってか、CGの質が飛躍的にアップしました。
どのヒロインも急に可愛く見えてきたものです。
アダルトゲームである以上、やっぱりこの要素は大きいですよね。

加えて、戦闘における個性の明確さも大きかったです。
ストーリーでは女の子さを表に出して好感度急上昇な、見当かなみですが、戦闘でも大活躍でした。
尋常じゃない回避率で、全方向から敵に囲まれても回避しまくりでしたから。
普通のRPGでは回避率が高くても結構ダメージをくらうので、結局おとり役は防御力の高い人(大抵はムサイおっさん)になります。
回避率の高さだけでおとり役が務まるキャラ自体ほとんどいないのに、ましてや可愛い女の子ですからね。
これは惚れますよ。
この頃までは、ランスシリーズで一番好きなヒロインは、かなみでしたね~
残念ながら、その後のランス作品(6以降)では影が薄くなってしまいましたが、4での彼女の存在感は抜群だったんですよね。
かなみ好きの観点からは、今でも4が最高かなとも思ったりもします。

また、魔想志津香もそうですよね。
キャラデザは、この4で一気に可愛くなったかなと思います。



その後の作品では、6では回数制限で活躍の機会が減り、戦国ランスでは集団戦のために活躍の場すら無くなっちゃいましたが、4までは最強の魔法キャラでした。
レベル3になったあたりは圧巻で、あの強さと気の強い性格に一気に惚れたものです。
魔想さんに関しては、当時よりも、年々好きになっていった感じですね。

他にも、あてな2号とか個性的なキャラも多かったですよね。
本作は、ランスシリーズにおけるグラフィックの質を底上げしつつ、シリーズの特徴であるキャラの個性に磨きをかけた、そんな作品だったのではないでしょうか。

ゲームジャンルとしてはダンジョンRPGで、戦闘はタクティカルコンバットシステムを採用しています。
平たく言えば、S・RPGみたいな感じの戦闘ってことですね。

もともと初代ランスはADVに戦闘が加わったような作品でしたが、徐々に戦闘部分が強化されていきました。
98時代までのランスシリーズの中では、ゲーム部分だけなら本作が1番でしょう。

ただ、操作はジョイパッドがあった方が良いかもしれません。
私はジョイパッドをつなげて遊んでたので快適に遊べましたが、なかったら少し面倒だったかもしれませんね。
そういや、98時代はジョイパッドでよくゲームをやってたんですよね。
でもWIN時代になって逆に使わなくなった気がします。

戦闘以外の部分では、結構隠し要素も多かったと思います。
ストーリーだけを追うのではなく、いろいろ調べまわった方が楽しめるでしょうね。

シリーズ物として考えた場合、唯一不満が出てくるとすればストーリーでしょうか。
元々が家庭用ゲーム機用「闘神都市」の企画の流用だけに、設定面での縛りが生じてしまいました。
前作の壮大なスケールと比べると、どうしてもこじんまりとしたように感じてしまうのは仕方ないかもしれません。
評価が一部で分かれるのも、ここが主原因なのでしょう。

<評価>

前作と比べると、ストーリーがこじんまりとした点は否めないのでしょう。
ただ、それは方向性の違いでしかないともいえます。
他方、CGやキャラや戦闘とか他の部分はグレードアップしてますしね。
そう考えると、前作よりは劣るとしても、十分に傑作といえると思いますね。

ランク:AA-(傑作)



ランス4

Last Updated on 2024-09-15 by katan

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