『Lilitales -リリテイルズ-』は2015年にWIN用として、73号坑道から発売されました。
ここまでくれば、同人RPGも楽しいですね。
<概要>
ゲームジャンルはRPGになります。
あらすじ・・・
近衛隊入りを果たした新米騎士のルナリエは、幼馴染の王女ジルとともにひと時の歓びを享受する。
だが、帰路の最中、彼女達は最悪の災厄迎える事となる王女を奪還するべく、少女騎士は唯一人、ならず者の蔓延る奴隷交易都市へと旅立った……
本作の特徴・・・ダンジョンには主人公の身体を狙うモンスター、奴隷狩りたちが…。
街に出てもそこは無法の奴隷市場都市、隙を見せれば、悪人、奴隷商人、ゴロツキ達に、騙され、襲われ、売られ、脱がされ、○されてしまう…。
主人公の目的は王女ジルの奪還。だが彼女もまた、悪人達によって既に囚われの身となっていた。
時間は容赦なく進み、日を追うごとに、ジルは悪人達の手によって調教、尋問されていく…。
猶予はない。一刻も早く、彼女を救出しなければ。
<感想>
ここ数年は同人ゲーにおいて、RPGブームがきています。
ノベルゲーばかりという状況よりは、様々なジャンルがある方が良いのでしょうが、逆に今度はRPGばかりになり、これはこれで偏っているなと。
まぁ、このブログの方向性の関係で最近はADVが主になっているけれど、元々私は雑食性ですからね。
RPGだって当然プレイしますし、面白ければADVにこだわりません。
だからRPGが増えて、それが面白ければ問題ないのですが、ぶっちゃけ、つまらんのですよ。
あの同人RPGが面白いというような評判は耳に入りますし、幾つか有名そうな物はプレイしたのだけれど、大抵は楽しめなくて途中で放棄してしまいます。
そのため、ここで記事で扱うこともないわけですね。
楽しめない理由というのは、端的に言えば、水準が低すぎて古臭い昔のゲームをやっているような気になるからです。
逆を言えば、そう思わなければ楽しめるのであり、そして自分の中の基準を超えて楽しめたのが本作なのです。
少し具体的に見ていきますと、私はツクール系のRPGはげんなりしていしまいます。
SFCどころかファミコンかと思うようなグラフィックのもあり、どうしても今更感が出てきますし、同じ素材を用いると似たようなのばかりというのもあります。
だからツクール系という時点でほぼNGになっているのだけれど、本作はツクール系ではないですし、フィールドとか見てもこれなら耐えうるという水準になっていますので、楽しむことができたのです。
また、アダルトゲームだとHシーンがつきものですし、同人RPGの中にもマニアックな属性を扱った作品もあります。
しかし同じ属性のADVでは音声があるのに対し、同人RPGの多くには音声がないため、エロさが格段に低下してしまいます。
私は音声にこだわらない方ではあるけれど、エロがウリの作品ではあった方が良いわけで、本作はRPGでも音声があるので、その点でも良かったです。
ところで、古いユーザーだと音声なしでも良いって人もいるだろうし、現に音声にこだわらない人たちが同人RPGのユーザーとして、市場を支えているのでしょう。
それはそれで異なる思想の持ち主の受け皿となる市場があるということで、良いことではあるのでしょう。
しかし、商業エロゲーマーに安易に同人RPGを薦める人を見ると、何を考えているんだろうなと思います。
つまり今の商業アダルトゲームは音声ありきの市場になっており、そこでのユーザーも音声が必須と考える人ばかりなのですから、
エロゲのオススメを聞いているのに同人RPGを薦めるのは、自分勝手としか言えませんからね。
仮に同人RPGを薦めるにしても、せめて本作のように音声のある作品にすべきなのでしょう。
話を戻しまして、同人RPGで萎える理由の一つに、キャラやイベントのグラフィックがショボいものが多いことが挙げられます。
キャラがADVくらいに良いと思える作品は皆無に近く、凄く不満だったのですよ。
しかし本作は、高品質で枚数も多く、何よりキャラデザが非常に好みでしたので、これなら文句ありません。
ゲーム部分は、戦闘などの作りはシンプルですが、力押しは駄目で、頭を使わせるタイプになっていますので、及第点以上ではあるのでしょう。
それと、お金を工面する必要がある場面で、複数の手段が選びうること、そしてその一つに売春があり、金額とかちょっとした駆け引きがあり、それが意外と面白かったのは良かったですね。
売春の価格交渉とか、いかにもエロゲならではという感じですし、その点でも好印象です。
<評価>
良く出来ていましたね。
こういう作品が増えていくのであれば、もっと同人RPGをプレイする機会も増えていくでしょう。
不満らしい不満はないし、文句なしに良作と言えると思います。
まぁちょっとHシーンの尺が短いので、そこにこだわる人だと、不満は大きくなると思いますけれど。
自分はその点は特に気にしなかったのですが、ただ、非常に高品質ではあっても、本作ならではという要素が少し弱いので、それで名作に及ばずといった感じでしょうか。
もっとも主観的には名作相当の作品でもあり、気に入った作品でしたね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-09-25 by katan