『ザ・ライフステージ』は1994年に3DO用として、マイクロキャビンから発売されました。
3DOのローンチタイトルの1つであり、家を設計するSLGでしたね。
<感想>
94年というのは、家設計SLGの年であったと思っています。
というのも、一方で『マイホームドリーム』(PC98)が発売され、他方でこの『ザ・ライフステージ』が発売されたからです。
この両者はどちらも家の設計を行うゲームなのですが、その有するベクトルはまるで異なるため、単純にどちらが面白いかを比較することはできないのかもしれません。
例えばレースゲームの場合、マリオカートとグランツーリスモはどちらが面白いのでしょうか。
確かにどちらも非常に優れたレースゲームとして有名です。
しかし、マリオカートはレースを題材に、ゲームとしての面白さを追求した作品でした。
逆に、グランツーリスモはゲームとしての面白さよりも、リアリティと車の魅力をを追求した作品でした。
同じレースゲームであっても目指すところが全然違うのであり、一概に比較できないんですよね。
さて、本題に戻しますと、マリオカートに当たるのがマイホームドリームで、グランツーリスモに当たるのがライフステージだったのです。
マイホームドリームは顧客の希望を聞き、それに沿った設計をしていくわけで、ゲーム的な楽しみがあったんですね。
他方でライフステージは3D空間で素材を自由に設計するわけで、ゲームとしての面白さはやや劣るかもしれませんが、バーチャルリアリティとして、仮想空間を作り上げる点では勝っていたのです。
設計に用いることのできる素材も非常に豊富で、中には結構グロイというか悪趣味なものがありましたので、異様な空間を作り出しては満足したものでした。
<評価>
そういうわけで個性は抜群な作品でしたし、長所だけなら間違いなく名作級のインパクトを持った作品といえるでしょう。
ただ、本作の場合、致命的にロードが遅かったわけでして。
私は比較的寛容な方なのですが、それでもやっぱり少し辛かったです。
そのため、総合でも良作扱いとしています。
かように欠点もあるゲームではあったのですが、異彩を放っているのは確かですからね。
3DOを入手したならば、一度は触れてみてもらいたい作品の1つですね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-10-01 by katan
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