『かぜおと、ちりん』は1999年にWIN用として、シーズウェアから発売されました。
そして誰もいなくなった・・・
<感想>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
システム的には会話時に噴出し形式になっていたりと、画面レイアウトは少し凝っていましたが、それ以外はわりと普通だったと言えるでしょう。
特徴があったのは世界観でしたね。
プレイの舞台となる風鈴町では、一人また一人と、人が消えていきます。
プレイするに従い周りのキャラも消えていき、さながら「そして誰もいなくなった」の拡大版みたいな設定の、田舎を舞台にしたサスペンスホラーの作品でした。
発想は良かったと思います。
そして、作品の雰囲気も非常に良かったです。
バグで信用を失ってしまったシーズウェアですが、新しい何かを求める姿勢は好きでした。
だから何とか応援したい気もするのですが、ちょっと練り込みが足りなかったですね。
ラストの詰めが甘いものだから、結局は雰囲気の良い作品止まりで終わってしまうわけでして。
化ける可能性もあっただけに、非常に勿体無かったです。
ちなみに、98年のシーズウェアといえばバグでしたが、本作は大丈夫だったかと思います。
特に致命的なものは記憶していないですから。
ただ、レイアウトとか凝っている部分は凝っているものの、レスポンスが悪く、あまりシステム全般としては使い勝手の良いものでもありませんでした。
<評価>
設定や表現方法にキラリと光るものがあるものの、ストーリー自体と操作性がイマイチなことから、トータル的には佳作ってところでしょうか。
どうしてもやるべき名作っていう作品ではありませんが、話題作は皆似たようなものばかりで飽きた、ちょっと変わったものがやってみたいって人には、本作はオススメと言えるのではないでしょうか。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2025-01-07 by katan
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