『学園物語 ~いけない放課後~』は1993年にPC98用として、ピーチソフトから発売されました。
本作を振り返ると、昔のエロゲと今のエロゲの違いを感じますね。
<概要>
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
舞台となるのは、女性の社会進出が進み、女性によって社会が掌握された世界になります。
今の世の中の、男性と女性の立場が逆になった感じですかね。
本作では、トップに立つ女性たちには、エリート女子校「栄光学園」の出身という共通点がありまして。
そこで、男性閣僚の1人が、「闇の教育委員会」に調査を依頼したことから、調査官である主人公は、女装し、教師として栄光学園に潜入することになります。
<感想>
本作を当時プレイした人は、本作が特にかわっていると思わなかったでしょう。
他方で、今のエロゲと比べると、時代や流行がかわったのだなと、しみじみ思ってしまいます。
本作はコマンド選択式のADVです。
この当時はコマンド選択式が主流でしたから、ごく普通です。
今はほとんどノベルゲーなので、その点で違いがありますよね。
今のエロゲは、ヒロインごとの個別ルートがあって、個別ルートでそのヒロインとのHシーンがあります。
共通部分でいろんなヒロインとHをしてしまう主人公もいますが、場合によってはユーザーから叩かれることもあります。
それに対し本作では、プレイ中にいろんなヒロインに手を出していきます。
これも、80年代から続くオーソドックスな作りであり、当時としては、ごく普通な構造なのです。
それから、本作の重要なポイントとして、主人公が女装して教師として学園に潜入していることが挙げられます。
身分や立場を偽って、どこかの組織に潜入というのは、当時のアダルトゲームでは珍しくもなかったので、それで私は全然意識していなかったのですけどね。
「おとボク」シリーズをはじめとして、今も女装潜入ものって、一定の需要がありますし、ジャンルとして認知されています。
女装学園潜入ものの元祖が何か分かりませんが、本作はかなり初期の作品とは言えるように思います。
それから、今のエロゲで女装学園潜入ものを作るとなると、ほぼ100%と言っていいほど、高校生の主人公が、何かしらの理由で、女装して生徒として潜入するという構造になると思います。
それに対し、本作の主人公は、教師として潜入します。
これ、当時のユーザーで違和感を覚えた人はいないと思います。
当時流行っていた育成SLGでは、主人公は父親だったり教師だったりしました。
アダルトゲームにしても、学園に潜入する場合、教師という立場でって作品は他に幾つもあったと思います。
だから本作は、当時としては普通なのですが、今と比べると、今だったらこういう設定自体ないよなってなるのです。
この辺は、ユーザー層の違いからくるんですかね。
PC98時代は、アダルトゲームのメインユーザーは20代後半という記事を、どこかで見かけたように記憶しています。
他方、WIN95の登場でPCゲームがプレイしやすくなり、大学生くらいの10代後半~20代前半がメインユーザーになり、年齢層が下がったことが、主人公像にも影響しているのかもしれませんね。
(なお、現在のエロゲのメインユーザー層と主人公像の相関関係は、私にはよく分かりません。)
余談ばかりになっていますが、本作は、序盤で一人の生徒に、主人公の正体がばれてしまいます。
その子は、その後、ワトソン的な役割を担って手伝ってくれるのですが、ワトソン役の助手がいるというのも、コマンド選択式ADV時代らしいといえますね。
また、本作は、公式にもスラップスティックアダルトADVとあるように、ドタバタ劇系の作品であり、この辺も、80年代から続くオーソドックスな作りかなと思います。
<評価>
学園物語って、87年にも他のブランドから発売されていますし、本作と同じ93年にも、『学園物語93』という似た様なタイトルの作品が実はもう一本あるわけでして。
タイトルくらい被らないようにならないかなと思ってしまいます。
内容についても、個性は乏しいかなということで、最初は凡作かなとも思ったのですが、キャラは可愛かったですし、ノリもそれなりに楽しめましたし、初期の女装潜入ものとしての資料的価値もあるかもと思い、その点を加味して、ギリギリ佳作とします。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-09-23 by katan



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