『ファイナルファンタジー10-2」は2003年にPS2用として、スクウェアから発売されました。
様々な点で話題になった作品でしたね。
続編の在り方について考えさせられた作品でもありました。
<感想>
普段、私が褒めているゲームは、そのどれもがどこかしらで絶賛されているゲームです。
ハードが普及しないがためにゲーム自体の知名度が低く、結果的にマイナーな感じのゲームも多いですけどね。
マイナーなだけで、遊んだ人には絶賛されてたりするのです。
でも、今回はちょっと一般的な反応と異なるのかもしれません。
そもそも、売り上げの多い作品の中には、少数に売れただけだったら絶賛されていたかもしれないのに、多数に売れたがために合わない人まで購入して叩かれるケースも多々あります。
『ファイナルファンタジーⅩ-2』もまた、その中の1本なのでしょう。
これは売れたという意味では良かったのでしょうが、世間での評判を考える意味では不遇ですよね。
前作あってのこのゲームなので、前作をやってない人は買わないし買っても楽しめない。
前作が好きな人で本作も気に入ったとしても、補完的な本作は、どうしても10よりもワンランクは低くみてしまう。
結果、満点をつける人はほとんどいないことに。
また、当然気に入らないって人もでてくるわけで、そういう人は低くつけると。
つまり、高得点をつけられないから、平均点も当然下がってしまうわけです。
そのため、構造的に多数の集まる大きなサイトなんかでは、数字上はどうしても低い印象になってしまいます。
でも本当にそうでしょうか?
事件があれば成り立つ推理ゲームとかと異なり、RPGの続編って結構難しいと思います。
大抵のRPGは世界の平和を守って、それでめでたしめでたしですよね。
舞台はその直後になるのです。
これは、思った以上に簡単ではないと思います。
よくあるパターンの1つとして、新たな脅威の存在の出現するというものがあります。
しかしこれは、前作の意味を無様に壊してしまうことにつながりかねません。
他には、前作の味方が裏切ったというものもあります。
どちらもインパクトはあるのでしょうが、前作のラストを大事にしていない姿勢は素直に褒められません。
本作は、そういう安易な方法に依存しなかっただけでも大したものです。
脅威が去った後の復興・再建。
それはとても地味に見えてしまうけれど、様々な問題が含まれているわけでして。
そういうところを結構頑張って描いていたように思うのです。
ティーダやユウナらがシンから守った世界が、その後どうなったのか。
メインストーリーだけしか見ないとか、或いは細部に目の届かない人は別でしょうが、丁寧にプレイしたユーザーにはきっと伝わったのではないでしょうか。
架空の世界を魅力的に作り上げるのが、ファンタジー作品の課題。
10に10-2が加わったことにより、その世界観の深みは更に増したと私は感じます。
テーマがテーマだけに、普通のRPGのような派手さはなく、ストーリー上のインパクトという面では弱かったかもしれません。
しかしそのことをもってストーリーが弱いと断じるのは、ゲームの表面しか見えてないと思ってしまうのです。
キャラクターにしてもそうです。
10でのユウナは、使命を背負って気負っているわけです。
そこでは、普段以上にシリアスになるでしょう。
10-2では、その気負いがありません。
しかしその一方で、ある種の失恋状態になっています。
本当は落ち込みたくなるところを、必死に明るく振舞おうとしてもがいている、そんな痛々しい姿がよく描写されてます。
これを、性格が変って別人みたいと評する人は一体何を見てたのでしょうか?
そう私は感じざるを得ないのです。
もちろん、どこに視点を置くかでも印象は異なるのであり、例えば、仕事から帰宅して息抜きでゲームをやっているのに、ゲームの世界でまで無理して頑張ってる女性の姿なんか見たくない、だから好きになれんって意見を目にしたことがあります。
そういうのであれば、作中で描かれている事実はきちんと理解したうえで、あとは評価(好み)の問題ですから、その意見には一理あるよなって思えますけどね。
いずれにせよ、前作の直後でどうしても地味にならざるを得ない中で、かなり良くできていたんじゃないかと私は思います。
平和後の世界という、どうしても盛り上がりに欠けそうな設定の下、安易な逃げの手段を選ばずに頑張ったと思います。
この点は、むしろ並のRPGよりも高く評価したいです。
とはいえ、他方で盛り上がりにくいのも事実だから、そんなには高得点も付けられないですけどね。
こういうのは、プレイした年代にも関係あるかもしれないですね。
私が小中・・・いや高校生ぐらいまでにプレイしていたら、やっぱりあまり楽しめなかったようにも思います。
いろいろプレイして、考え方も変わったりして、それでプレイしたから魅力も感じられるようになっただけで。
個人的には十分に楽しんだから構わないのだけれど、数百万のユーザーがプレイする作品、子供が多数購入する作品としては、こういう作りは向いていないのも確かなのでしょう。
なお、本作はユウナが主人公なので、当然ながら女性が主人公となります。
パーティーも女性ばかりです。
これには抵抗のある人も、少なからずいるかもしれないですね。
そもそも私も、昔は変にこだわっていた時期もありましたので、これまた中学くらいまでだったら抵抗を感じてたかと思います。
今は抵抗を感じるどころか、むしろ好印象ですけどね。
だって、せっかくのRPGなんですもん。
普段の自分とかけ離れた経験を出来た方が楽しいですから。
他方でグラフィックについては、マップ使い回しと、ユウナの顔がビミョ~になったのは減点だけれど、ムービーは相変わらず綺麗で見入ってしまいましたね。
歌も好きでしたし。
戦闘・育成システムは10から変更になりました。
ドレスフィアシステムと名付けられていますが、簡単に言えばFF3やFF5のジョブ&アビリティシステムのマイナーチェンジですね。
従来の作品と異なるのは戦闘中にもジョブが変えられるくらいなので、新しく付加された部分のインパクトは弱かったかと思います。
システム的には、『FFタクティクス』でやりつくした感が強いですし。
もっとも、後発な分だけFF3やFF5よりも洗練されていますし、『FFT』のようなS・RPGではなく、純粋にRPGでやりたいって望む人もいたでしょう。
そして何より、3Dのグラフィックで楽しめるってのは、それだけでかなり印象が違ってきます。
そのため、戦闘・育成に関して今現在やって面白いかって観点からは、FFの中でも最高ランクに位置するのではないでしょうか。
PS2の技術でジョブ&アビリティシステムをやりたいなって、私はずっと思ってましたからね。
そういう意味では、本作は待望の作品でもありました。
ジョブ&アビリティシステムが好きな人ならば、本作の戦闘もきっと楽しめるのではないでしょうか。
また本作は、フリーシナリオ方式になっており、いわゆる自由度重視の作品となっています。
ストーリー重視の10とはベクトルが異なりますので、そこら辺もまた評価の分かれる理由なんでしょうね。
ストーリー重視も好きだけど、自由度の高いゲームも好きって感じの、私のような雑食な人には楽しめると思います。
加えて、膨大な数のフリーシナリオだけでなく、やりこみ要素も十分に用意されています。
そのため私のプレイ総時間は、実はFFの中では本作が一番多かったりします。
トレマを倒してアイテムを得るために何週もしましたしね。
特に1週目はきつかったですね~
チャクには本当にてこずりました。
レベルを最高にするだけでは駄目なので、必死に攻略方法を考えたものです。
<評価>
10あっての10-2なので、どうしてもその分評価は下がります。
とはいえ、それでもグラフィックやサウンドは最高峰ですし、ゲームシステム面も、従来のFFのシステムを更に進化させています。
また、ストーリーも珍しい分野、他があまり扱わない部分に正面から挑んでいることは評価されて然るべきといえること等から、前作ほどの点にはならないにしても、それでも十分名作といえるでしょうね。
ランク:A(名作)

Last Updated on 2025-07-13 by katan


コメント
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ご無沙汰しております
目先の忙しさにかまけて自分のブログは放置、お知り合いへも不義をしておる身ですが、まさかのX-2登場とあらばコメントせざるを得ません!!
僕のまわりのFFX好きの間でも、X-2は若干黒歴史的な扱いをされてしまう事がままあるのですが、katan様の仰るとおり、なかなかどうして、いい作品だったと思います。
Xがティーダの物語だったとしたら、やっぱりX-2はユウナの物語としてちゃんと成立していると思います。
僕もこちらのコメント欄か自分のブログになるかはわかりませんが、書きたい事が結構いろいろありますw
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>マスター栄者さん
お疲れ様です。
私も忙しくてストック分ばかりで、今月に書いたのってほとんどなかったりします。
続けるのって大変ですね。
X-2はいろんな意味で前作とは違うベクトルですからね。
そういう続編がある程度叩かれるのは、必然なんでしょう。
私も、昔だったら叩いていたかもしれませんし。
でも、X-2は一見軟派なようでいて、実は玄人受けする作品のような気がするんですよね。
RPGを知っている人にこそ高く評価される作品じゃないかなって。
私はいつもさらりと省略して書いちゃうけれど、細かく他のRPGと比べてみると結構興味深いことが見つかるかと思いますね。
そういう分析はマスター栄者さんの方が上手いと思いますので、お忙しいみたいですが機会があればX-2について書かれることを
期待して待っていますよ。