『No・Ri・Ko』は1988年にPCE用として、ハドソンから発売されました。
なお、開発はアルファシステムになります。
アイドルの小川範子さんが実写で登場し、世界初のCD-ROM、ゲーム機初の生声と、とにかく話題性の高い作品でしたね。
<概要>
本作は、PCエンジンCD-ROM2システム本体と同時発売された作品になります。
実在のアイドルである小川範子さんを題材にした作品であり、世界初のCD-ROMソフトということもあって、初めて家庭用ゲーム機で生声が聞けた作品でした。
ゲームはコマンド選択式のADVで、内容は小川範子さんと一日デートをするという、いたって単純なものでした。
<感想>
ストーリーだけで判断したら、おそらく当時でも何の面白みもないゲームでしょうね。
ただ、実写映像で話すというのは、とにかくインパクトがありました。
そもそも本作は、ゲームとしての面白さを追求するというよりも、むしろCD-ROMでこういうことができるのだよと示すためのソフトといえるのでしょう。
そして、その点ではとても成功していたように思います。
<評価>
そう考えると、本作の存在意義的なものは非常に大きいのですが、ゲームとしてはさほど面白い物でもなかったので、総合では良作ってところでしょうか。
それにしても、小川範子さんは、なんとも不思議な縁を持っていますよね。
というのも、実写に生声を初めて用いた本作に起用されたわけですが、それだけでなく、後に90年代のマルチメディア全盛の頃になると、今度は『京都鞍馬山荘殺人事件』(1994年)の主人公に抜擢されます。
ADVの歴史を振り返ると、節目節目に登場しているのです。
アイドルとしては、もっと有名な人は他にもいますが、90年代までのADV好きで彼女を知らない人は、はっきり言ってモグリでしょう。
もともと結構好きなタイプではあるのですが、ゲームの影響もあり、さらに印象深いものとなっている感じですね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-07-10 by katan
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