『【era】』は2003年にWIN用として、サークル獏から発売されました。
リーフの『痕』の楓を調教する、二次創作の調教SLGになります。
<感想>
上記のように、本作は調教SLGです。
内容的には、96年にリーフから発売された『痕』のヒロインの一人、楓を調教する作品になります。
『痕』ってさ、何故か後の信者ほどシナリオばかり重視したがるけれど、決してシナリオだけが突出した作品ではなかったんですよね。
初期のリーフファンの話を聞いていると、まずサウンドを褒めていますし、そして何よりキャラですね。
元々同人界隈での支持を広げて次第に人気になったブランドであり、『痕』にしても4人のヒロインに、全ての萌えのパターンが凝縮されていると言われていたわけでして。
いや、それは言い過ぎだろとか個人的には思ったものだけれど、信者はそう言っていたんですよね。
ビジュアルノベルによりシナリオ重視の時代へなんてのは、質の悪い偽史でしかありません。
しかし、同人作家が真似しやすい単純な絵柄による、ロリっぽい萌えの普及の先駆けという点では、間違いなく大きな役割を担っていたのでしょう。
葉鍵の絵は馬鹿にする人も多いし、私も必ずしも良いとは思わないけれど、もし違う絵だったら、それ程人気も広がらなかったのは間違いないです。
葉鍵の台頭というのは、萌えの拡大と捉えた方がしっくりきます。
私自身は『痕』のキャラに何の思い入れもないのですが、一般的には代表的萌えキャラを調教してしまうわけですから、それだけでも本作に需要はあったのでしょう。
それと時代的なものもありますね。
90年代後半に勢いのあった調教SLGも、ゼロ年代に入る頃には、すっかり下火になってしまいます。
商業フルプライスの新作で本格的なまともなのとなると、2002年の『DEEP2』とか2003年の『拐』とかにまで遡ってしまうでしょう。
もっとも、両者とも前作や前作相当の作品からのシステム的な進化が全く見えず、行き詰っていました。
それ以外にも、そもそも他所から新作が出て来ないこともあり、八方ふさがりに思えたわけでして。
そんな中に出てきたのが、本作だったわけですね。
本作は、調教SLGでありつつも、文章量も多いという特徴もありますが、ゲームとしても歯応えがありました。
高いゲーム性を求める調教SLGファンには、待望の作品だったとも言えるでしょう。
<評価>
ぶっちゃけ、本家よりゲーム性も高いし、キャラも可愛くなってるしで、ある意味理想的な二次創作作品でもあるのでしょう。
二次創作云々を抜きにしても、単純にゲーム性を重視する人にも良いでしょうしね。
ただ、このジャンルは早くから音声が付いていましたし、音声のない本作は地味に見えてしまい、個人的にはあまり楽しめませんでした。
とはいえ、例えば調教SLGブランドの代表格であるセレンも、最初は人気アニメキャラの調教SLGを同人で出していたのが発端でして。
そのセレンの調教SLGが途絶えたところに出てきたのが本作ですから、本作に対する感想云々を抜きにして、第2のセレンに成長することを期待したものでした。
結局、サークル自身はその後も遊べるゲームを提供し続けるも、次作までは間が空いてしまいましたし、商業で大活躍とはならないわけで。
私の期待通りに進まなかった点は、今となっては非常に残念でしたね。
ランク:D(凡作)
Last Updated on 2025-08-19 by katan


