『ダンジョンシージ』は2002年にWIN用として、マイクロソフトから発売されました。
あのマイクロソフトから発売される大物RPGということで、話題性は抜群な作品でしたね。
<感想>
ゲームジャンルはRPGになります。
アクションRPGとみる人もいるでしょうが、テクニックを駆使してって感じでもないので、リアルタイムRPGと捉えた方が良いかと思います。
それもあって、自分の守備範囲内って感じでした。
洋ゲーでしかもPCのRPGということで、当然の如くストーリーよりも自由度等を重視しています。
もっとも、それはあくまでもJRPGとの比較の話であって、他の洋ゲーのRPGの名作と比べた場合、本作の中身自体は、実はかなりシンプルです。
ゲーム性にこだわる人や、細かい設定が出来るものを望む人といった、『BG』とか『M&M』とかが好きなコアな人には物足りないでしょう。
そういう意味で本作は、細かい設定は面倒だから嫌だって人や、洋ゲー初心者向けだと思います。
もっとも、本作の最大の魅力は戦闘部分や育成部分ではありません。
何と言っても、グラフィックの一言に尽きるんでしょうね。
世界は3Dの美麗なグラフィックで構築され、それが戦闘も含めて全てシームレスで展開されるのです。
最近はこういうゲームも増えましたが、最初にその感動を味わったのがこのゲームでした。
まぁ、ぶっちゃけゲーム機でいうところの『FF12』なんですよね。
ただ、FF12は2006年なので、こっちの方が4年近く早いわけです。
グラフィックの綺麗さ・シームレスの快適さという長所、でもゲーム自体はわりと大味という短所。
システムの細かい部分では当然違いもあるのですが、大雑把な長所短所は本作もFF12も同じなんですよ。
私はFF12は酷評していますが、それはFF12の面白さを本作で既に体験してしまっていたから、どうにも新鮮さやインパクトを感じられず、今更感が強くなってしまったわけですね。
それと、いくら3Dでマップが作られていても、そこに惹かれなければ探索したいという意欲は沸いてきません。
FF12なんかはSFっぽい設定なのに、何故か延々と中世風なマップを歩かされました。
その違和感のために、イマイチはまれなかったりもしたわけでして。
その点、本作は中世ヨーロッパ風の世界なのですが、細かい演出も含めてグラフィックが設定と上手くマッチしていました。
画質だけでなくデザインも優れていたわけで、だからこそ探索しようという意欲も沸いてきたんです。
確かに、ストーリーや戦闘・クエストの出来等、従来のRPGの中枢を担っていた部分に関しては、せいぜい佳作程度の出来でしかないでしょう。
でも、3D世界をシームレスで旅する楽しみ、ワラワラと敵に囲まれた中で生き残る喜び。
技術の進歩によって新たに生み出された最近のRPGの新たな魅力、それを初めて感じさせてくれたのが本作であり、その点では大きな意味があったのではないでしょうか。
Last Updated on 2025-03-18 by katan
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