DARCROWS ~ダークロウズ~

1999

『DARCROWS ~ダークロウズ~ 』は1999年にアリスソフトから、WIN用として発売されました。

全ての面で大好きな、最高のオカズゲーでした。

<概要>

ゲームジャンルは調教ADVになります。

あらすじ・・・大陸にまたがるコルデージュ平原には五つの国がありました。
…オロシャ…アストリア…リクレム…
そして特に大きい、レーベンとカルネアという二国は、永く人格者の王に治められ、人々は平穏無事な日々を送っていました。
しかしある日、レーベンが突如として均衡を破りカルネア国に侵攻を開始します。
二国間の戦争は半年を越えてなお続き、そのさなかカルネア国王ドトールは重い病に倒れました。
その日を境にカルネア軍の戦局はじりじりと傾いていきます。
近隣国に助けを求めても、レーベンのにらみが強く、どの国も首を縦に振りません。
前線では兵たちが疲弊し、もってあと1ヶ月…
王のいないカルネア城で、降伏か否かと、残された王妃と王女たちが困り果てている所に、一人のぼろをまとった男が現れました。
彼は8年前、こつぜんと城から姿を消したカルネア騎士団副長、クロードでした。
居合せた者たちは、余りにも印象の変わった彼に、いぶかしげな視線を向けながらも、彼の話に耳を傾けます。
彼はこの窮地を救うために、他国からの傭兵団を雇う事を提案します。
傭兵団ならば、国家の意志とは問題ありませんし、実戦経験も豊富です。
金さえ払えればなんら問題はありません。
だが、現在のカルネアには、既に傭兵を雇い入れる資金がありません。
そこでクロードは、王妃にその身体を使ってお金を得ることを提案します。
王妃はその提案を受け入れます。
その日から、クロードによる王妃と二人の姫への調教が始まるのでした…

<感想>

これは何と言っても、グラフィック及びキャラでしょうね~
アリスには原画が一杯いて、私は、その誰もが好きなんですよね。
その中の一人に「おにぎりくん」がいまして、『アトラク=ナクア』で初めて見たときから、私は完全にファンになってしまったものです。

もっとも、『アトラク=ナクア』は『アリスの館456』に収録されていて、単品ではない小規模な作品でもありました。
そういうわけで、本作はおにぎりくんが原画を務めた、初のフルプライス作品になるのです。

とにかく、キャラが刺さりまくりでしたね。
外見的な部分、つまり、おにくんの描いたキャラデザは当然のこととして、もっと内面的なものも含めてね。

ティアリスは、これこそが王女様だって感じがしました。
お姫様が出てくるゲーム自体は、探せば結構あるじゃないですか。
私はお姫様属性があって、それだけで購入意欲が沸いてくるのですが、正直なところ、それまでピンとくるゲームがなかったのですよ。
どういうことかというと、いわゆる深窓の令嬢と王女とは違うと思うのです。
深窓の令嬢とか普通の(普通って表現も変だけれど)お嬢様ならば、世間知らずなぽわ~んとしたおっとりした女性でも良いでしょう。
だけど、王女は教育もしっかりとなされていて、もっと内面から知性や誇りや高貴さが漂ってくる、そんな存在だと思うのですよ。
しかしこれまでの他のゲームの王女様は、無知なキャラが多く、いわゆるお嬢様と何が違うんだろうってな作品ばかりで、それで物足りなかったのです。
この作品で初めて、私はアダルトゲームの王女様に納得できたのです。

それと、王妃のエレーヌですね。
王妃というのは、言い換えれば最も高貴な「人妻」でして。
私は熟女、特に人妻物が大好きなのですが、これまた人妻物で面白いゲームって、当時はほとんどなかったです。
人妻を寝取っていく背徳感に、エレーヌの熟れた体。
何とも言えないですね、最高すぎでしたよ。
この当時で、ここまで人妻が堕ちていく様子を上手く描いた作品って、他に何かあったでしょうか?
オンリーワンというか、決して他とは代えられない内容でした。

他にも気の強い女将軍もツボだったし、ユリーシャが狂っていく様子も良かったですね。

こうしてみると、私のツボにくるキャラだらけのゲームって感じですね。
属性は人それぞれなので、私がはまったからと言って万人にオススメってのは難しいでしょう。
ただ、気の強いお姫様属性や人妻属性・寝取り・寝取られ属性、ロリ属性がある人なんかには、きっと今でも楽しめるのではないでしょうか。
アリス作品でここまでエロい作品もそうはないですし。
特に堕ちていく描写を求める人には、この作品は欠かせないかと思いますね。

物語のジャンル的には、王女や王妃を調教していく調教物になります。
ややこしいのは、ゲームとしてのジャンルでしょうか。
調教物っていうと、どうしてもSLGが連想されてしまいます。
本作でもパラメーターはあるので、中にはSLGってとらえる人もいるでしょう。
特にノベルばかりやる人だと、そう思うんじゃないかと。

ただ、数値が出てくればすぐにSLGってのも、やっぱり少々短絡過ぎるかなと思うわけでして。
ジャンルとして築かれた調教(育成)SLGには、そのジャンルとしての楽しみ方っていうものがあり、端的に言えば数値の変動を楽しむものであります。
本作は確かに数値が出てくるけれども、どちらかと言うと次のシーンを見るための目安にすぎないと思います。
同じ調教物とは言っても、『SEEK』や『虜』のゲーム内容を期待して買うと、ちょっと拍子抜けするかもしれません。
むしろ調教のイベントシーンを見ることに主眼を置く、調教ADVと捉えた方が良いかと思います。
調教ADVにミニゲームやサイコロによるランダム性といった、アリスならではのゲーム性を付与した作品ってとこなんでしょうね。

そういうわけですので、いわゆる調教SLGとはちょっと違うけれども、アリスが作るだけあってプレイヤーを飽きさせることなく楽しませてくれました。

まぁ、このゲームの場合、ゲーム性は2の次でエロが第一ですからね。
グラフィックやキャラが良かったのは前述の通りですが、実はそれ以上に音声が凄かったりします。
アダルトゲームでは音声が必ずしも標準装備ではなかった99年に、アリスのアダルトゲームでは初のフルボイス作品。
しかも、声優さんが超豪華でした。
岡村明美さんに、田中敦子さんに、大塚明夫さん。
声優に少し詳しい人なら誰でも知っている、というか普通にTVアニメに良く出てくる人ばっかですし。
よくこのメンバーを揃えられたものです。

また、本作は単に有名声優を使っただけではなく、その音質にもこだわっていました。
当時のPC状況をふまえ、デフォで収録されている音声をは別に、高音質版のディスクも付属してあったのです。
こういうところが、さすがアリスと思わされますね。

それとね、誰も言わないんで自分だけかもなんだけど。
『DARCROWS』は回想シーンの選択画面でマウスを重ねると、冒頭部分の音声が流れます。
そのため、画面中で適当にマウスを動かしまくると、音が変な風に繋がったりするんですよ。
何かDJにでもなったような感覚で、良い暇つぶしになってましたっけ。
この機能はエスカレイヤーとか他のゲームではなくなってしまったので、個人的には凄く残念だったりします。

<評価>

当時としてはオンリーワンなこだわりが随所にみられたことから、総合でも文句なしに名作といえるでしょう。

ちなみに、パッケージは再販版よりもオリジナル版の方が良いですし、この頃のアリスの作品には、分厚くて読み物としても面白い説明書が付いてきましたので、そういう意味でもオリジナル版が好きですね。

ランク:AA-(傑作)

Last Updated on 2025-01-12 by katan

コメント

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    このソフトの紹介記事もあったんですね、見逃してました。
    私もこれ好きでしたよ、アリスの抜きゲーとしては未だに最高峰じゃないかなあ(次点は妻みぐいかな)。
    私は非ロリなのでユリーシャはほとんどスルーだったんですが、エレーヌとティアリスはもう最高の犯されキャラでした。
    段階を踏んでエロ度が上がっていく調教ってのも、今ではもう当たり前になってますが、カードゲームで勝たないとポイント稼げないってのがね。
    途中から熱中しちゃって、どうやったら最短で最終段階へ行けるかってパズル化してました。
    それとkatanさんも言われてる通り、絵も素晴らしいですが何より芝居ですよ、芝居。
    よくまああれだけの人をキャスティング出来たなと思いましたが、どうやら事務所受けした仕事らしく、それであんな豪華になったようです。
    言われてみれば、確かに全員同じ声優事務所なんですね。
    どんな経緯でそうなったのか興味のあるところです。
    私はアニメというより吹き替え洋画のファンだったもので、キャスト非表示でもセリフを聞いただけで誰かわかりましたから、当時は本当にビックリしました。
    でも凄かったですよね、あれだけ大物の大塚さんあたりでも全然手抜きしてない。
    女性陣の田中さん、岡村さんの艶技も素晴らしかったです。
    もとよりプロの声優さんですから、日常シーンが上手なのは当然ですけども、エロシーンも迫真もの。
    ゲームやイラストなしで声だけでも使えそうな気がしましたもん。
    正直言ってしまうと、18禁専門の声優さんが霞んでしまうほどの演技力でした。
    もう二度とこんな作品は出来ないだろうけど、もし彼女たちがエロ系もやりますよってことになったら、18禁専門さんたちはあっという間に駆逐されちゃいますね……。
    プロの声優さんの凄みを存分に感じさせてくれました。
    私も続編……というか、同じコンセプトの2を作ってもらいたいですけど、さすがにキャストはもう無理でしょう。
    キャスト非公表担っていたはずなのに、もうこれだけ知れ渡ってしまってますし、名のある人は出てくれないでしょうね。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > このソフトの紹介記事もあったんですね、見逃してました。
    移転した際に記事番号が遅くなりましたが、
    たぶん最初に掲載したのは2008年か2009年といったかなり初期の頃だと思います。
    一つの作品を前編後編に分けていたのをくっつけたので、
    少々不自然な文章になってしまっていますね。
    好きな作品の記事の手直しを始めていて、96年くらいまでは行ったのですが、
    そこで止まっていまして。
    99年分をやるときは、この作品も加筆すると思います。
    > 私は非ロリなのでユリーシャはほとんどスルーだったんですが、エレーヌとティアリスはもう最高の犯されキャラでした。
    ユリーシャもファンは多かったけれど、
    ロリキャラは他所のゲームにもいましたからね。
    ティアリスとエレーヌのようなキャラは本当に貴重であり最高でした。
    > 絵も素晴らしいですが何より芝居ですよ、芝居。
    > よくまああれだけの人をキャスティング出来たなと思いましたが、どうやら事務所受けした仕事らしく、それであんな豪華になったようです。
    > 言われてみれば、確かに全員同じ声優事務所なんですね。
    そうだったんですか、事務所まで気にしていませんでした。
    > ゲームやイラストなしで声だけでも使えそうな気がしましたもん。
    書いたつもりで書き忘れたのか、移転の際に手違いがあったのか、
    どうも記事を書き直したくなってきた・・・
    本作には付属で高音質データCDがありましたよね。
    本来のフルインストールだと容量は多くないのですが、
    高音質データCDを入れるとHDDを1G食ってしまい、
    これは当時では破格だったように思います。
    高音質版にすると他のゲームを大量にアンインストールしなければならず、
    どうしようか悩んだ記憶がありますし。
    豪華声優陣の素晴らしい演技を目の当たりにして、
    アリススタッフも何とか出来るだけ本来の品質を届けたいと、
    確かそんな理由でしたよね。
    ダークロウズは今は廉価版やDL版もあるけれど、
    容量を見ると少ないんですよね。
    そうなると、高音質で演技を堪能できるのはオリジナル版だけなのでしょうか。
    詳細は私は分らないのだけれど、もしそうであるならば、
    この作品の一番の魅力を後のユーザーは知らないってことになりかねず、
    何だかそれは勿体なく思いますね。
    ここ数年、密かに女性向けゲームを進めていまして、
    ようやく語れるだけの知識が溜まったかなと思い、
    少しずつ記事を書き始めています。
    女性向け作品で思ったことは、
    男性向け作品より「声」を有効活用しようという意識が格段に高いことです。
    この点において、残念ながら男性向けは数段遅れています。
    もっとも、記事内でも書きましたが、
    私は本作の回想でDJ風に音声を聞くのが大好きでして。
    田中さんや岡村さんの声を、しかも喘ぎ声を様々にいじって遊ぶわけですから、
    とても贅沢な遊びとも言えるし、
    本作からは音声を有効活用しようという意識が強く感じられます。
    プレイ時はグラフィックの印象が強かったのだけれど、
    やっぱり本作は音声なのでしょうね。
    抜群の演技力に有効活用の姿勢、高音質データの存在など、
    記事に加筆する場合には、そして今の自分の視点からは、
    音声の存在を前面に強調したいように思います。
    > 私も続編……というか、同じコンセプトの2を作ってもらいたいですけど、さすがにキャストはもう無理でしょう。
    最近の声優事情には疎くなっていますが、
    マジ恋とかはあの表声優が~ってので盛り上がっているようなので、
    可能性としてはあるのかもしれませんが。
    男性声優なんて、名前公表して結構有名どころが出ていますからね。
    ただ、それでも、本作を初めてプレイした時のようなインパクトは、
    もう経験できないのでしょうね・・・

タイトルとURLをコピーしました