『flutter of birdsII 天使たちの翼』は2002年にWIN用として、シルキーズから発売されました。
シルキーズ版の泣きゲーの第2弾になります。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
その町には天使が舞い降りる。
二つの血が流れている進矢は今、その場所に足を踏み入れた。
そして、純白の雪とともに永遠の想いが積もってゆく。
「進矢」は、おばである「美蔓」が修道女を勤める教会に世話になりながら、この町で様々な女のコと出会い、そして生涯、忘れられない想いでを築いてゆく…。
<感想>
本作はノベルゲーではあるものの、具体的にはマップ上から移動先を選択するタイプになります。
当時多かったタイプになりますね。
前作の時は、どこに誰がいるか分からないことから、無駄に攻略が難しくなり、ストレスのたまる仕様でした。
それに対して今作は、どこに誰がいるかも分かるようになり、プレイしやすくなりました。
前作はシステムに問題がありすぎたわけですが、今作では少しは改善されたように思います。
他社のゲームと比べるとまだきついところもありますが、少なくとも前作よりはプレイしやすくなったと感じられるでしょう。
内容的には恋愛物になりますが、端的に言えば泣きゲーになります。
この辺も前作と同様ですね。
そつなく作られていますので、とにかく泣きゲーがやりたいって人にはオススメできるかと思います。
ただ、前作以上にあざとく作られていますので、泣きゲーに食傷気味の人、特に殺しておけばOK的なノリが嫌な人は避けるべきでしょう。
まぁ、こういうものだと思って買ったので、そういう意味では普通に楽しめたとは言えるかと思います。
ただ、前作は既に後追い臭は漂っていたものの、それでも現実路線の泣きゲーということで、まだ僅かながらの新鮮味もありました。
本作の場合、前作と似た路線ということで、前作をプレイしていると、どうしてもインパクトが弱くなります。
もっと問題なのは、本作の構成でして。
各ヒロインのルートが似たようなものが多いことから、余計にもインパクトが弱くなるのです。
もう少し他の展開も混ぜるとか、工夫が欲しかったです。
プレイ当時の印象はこんな感じですが、今あらためて振り返ると、CGの構図や塗りは良かったのかなと。
原画の竹井さんは、98時代には天下をとったような方でしたが、WIN時代に入り、キャラデザがとても崩れてしまい、人気が下降しました。
一時期は暗黒期に陥っていましたが、本作あたりから底を抜けたように思います。
キャラデザを除けば、それ以外の構図とか、特に光と影の使い方は良かったと思うわけで、その点は再評価したいと思います。
<評価>
総じて、前作ほどのインパクトはなくなったけれど、前作の欠点が解消されたことで、遊びやすくなった作品といえるでしょう。
そのため、総合でも佳作とします。
流行にのかっただけような作品、個性の乏しい作品については、私の場合、評価が低くなります。
そのため、本作の評価も伸びにくいのですが、この時期の泣きゲーをプレイしたいのであれば、十分検討する価値のある作品かと思いますね。
Last Updated on 2025-03-10 by katan
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