『キャプテン・ラヴ』は1999年にPS用として、東芝EMIから発売されました。
珍作、迷作、快作・・・
いろんな表現があてはまりそうな作品でしたね。
<感想>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
ただ、若干特殊であり、ここに2つのシステムが加わります。
1つ目は「ファジー選択システム」。
感情を座標軸のような画面から選ぶもので、古くは『ノスタルジア1907』や『東京魔人学園剣風帖』あるいは『ガンパレードマーチ』なんかを思い出していただけると解るかと思います。
「ファジー選択システム」も良く出来てはいたけれど、上記のとおり既に他で似たようなシステムの作品もあることから、長所といえるのはむしろもう一つの方でしょうね。
それが、「論激バトル」と呼ばれるものです。
これは、相手の論撃に対し、効果的と思われる選択肢を選ぶものになります。
あとはこれを延々と繰り返すわけで、単純に言えば選択肢の連続なだけとも言えるんですけどね。
しかし、この「論激バトル」が非常に熱かったわけでして。
熱い想いがありすぎてテンパってる者同士の口ゲンカですからね。
筋が通ってるんだか通ってないんだか、もう泥試合のごとくグダグダです。
そのカオスっぷりが非常に楽しかったのです。
それだけに相手をやり込めた時の快感は最高に感じられますし、『逆転裁判』とかが好きな人には喜んでもらえるんじゃないかな?
決して斬新ではないはずのシステムが斬新に思えてしまうあたりに、製作陣のゲームデザインにおけるセンスの良さを伺うことが出来ました。
ストーリーは、公式サイトから借用させてもらいます。
「主人公(プレイヤー)は大学3年生。ラブラブ党の一員として日々、愛の共産化のために努力していたが、ヒロインの愛美を愛してしまったため、ラブラブ党を脱退してしまう。
しかも愛美の父はラブラブ党のリーダーで交際どころか会う事さえ許してくれない。
愛美との愛を勝ち取るため主人公は今、キャプテン・ラヴに変身する。」
ぶっちゃけ、変身物と恋愛物を混ぜた、愛すべき馬鹿ゲーですね。
無茶苦茶なノリではありましたが、プレイヤーをぐいぐいと引き込んでいく魅力が存分に詰まっていました。
そういう作品ですので、馬鹿ゲーが嫌いな人には合わないかもですね。。。
以上のように馬鹿ゲー臭い雰囲気と相まって、何とも言えない独特の雰囲気を醸し出していたわけでして。
とにかく長所も短所も含めてオンリーワンなんですよ。
この強烈な個性は、何年経っても他のゲームと代わりがきくものではありません。
ここまでならね、傑作評価したくなる出来なんですけどね。。。
このゲームは魅力的なサブヒロインを振りながら、メインヒロインとの恋愛を成就することが目的となります。
とはいえ、いくらサブヒロインが魅力的とはいえ、メインヒロインの魅力がそれ以上なら何ら問題ありません。
メインヒロイン目指して突っ走るのみですから。
でもね、このメインヒロインが一番の問題でして。
見た目も中身も全然惹かれないんですよ。
そして、それ以上に一番やばかったのが声・・・
声は当時人気のあったエンクミがやっていたのですが、収録時に風邪でも引いていたのでしょうか。
これがまた、まるで別人な上に、あまりにも酷すぎるわけでして。
その衝撃は、今までプレイしたゲームの中でもトップ3に入るくらいです。
それくらいインパクトがありましたね~
もう聞いてて苦痛でしたよ。。。
何でこのメインヒロインのために、魅力的なサブヒロインを振り続けなければならないのか?
メインヒロインって何?
それは禅問答のようでもあり我慢比べでのようでもあり、そして何より拷問でありました。
私はメインヒロイン属性がある上に、基本的にベストエンドを先に見るタイプなんですよね。
そのため、このゲームもまず最初にメインヒロインとのエンドを見るつもりだったんです。
でも、駄目でしたね~
1話と2話は我慢できたけど、3話で挫折(浮気)してしまいました。
おそらく、ほとんどの人が3話でサブヒロイン側を選ぶんじゃないかと。。。
だって、上遠野さんのとメインヒロインのあれとじゃ比べ物になりませんもん。
<評価>
とにかく、良くも悪くもインパクトだらけの作品でしたね。
ゲームに飽きてきた、どれも同じように感じてしまう、そんな風に思い始めた人にはぜひとも挑戦してもらいたいものです。
私の評価が辛めなのは、あの声が生理的に受け付けなかったからで、良い部分だけなら間違いなく傑作(AA-以上)クラスの出来でしたしね。
もちろん、これは傑作だと思う人もいるでしょうし、その気持ちも分かります。
忘れた頃にこんな作品が出てくるから、なかなかゲームってやめられないんですよね。
ランク:A-(名作)
Last Updated on 2025-01-11 by katan
コメント
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なつかしいw
ヒロインが一番可愛くない(声w)という・・・
それを乗り越えて愛を貫くゲームでもあったらしいですよ
キャラデザの人のマンガが好きでした
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こんにちは。
コメント、ありがとうございます。
とにかくヒロイン(特に声)がね…
愛とは何かって、妙に考えさせられたものです。
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姉妹ヒロインがどちらもツボでした~というか、このはなしのときだけ
メインヒロインがかわいく感じたのですががが
BLヒロインに寝取られる、メインヒロインざまぁwww
ラスボスのカーチャンに、将来性の話とか真面目に論撃されるとこまりますな(^^;
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>>ピップさん
3章と5章は2大トラップでしたw
まぁ、このゲームの場合は、
メインヒロイン以外は魅力的な子が多いんですけどね。
メインヒロインの魅力に気付けないと負けなのか、
気付いてしまうことが負けなのか…
今でも謎なゲームでしたよ。