『きゃんきゃんバニープルミエール2』は1996年にサターン及びWIN用として、カクテルソフトから発売されました。
このタイトル、私には、どうにも違和感が大きかったですね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・ある日、主人公であるスケベな大学生に頭上に何かが落ちてきた。
何かは分からなかったが、取りあえず持ち帰ってみると、家には不思議な格好をしたカワイイ女の子と6人のむさ苦しい老人が居座っていた。
彼女らは天界にいるはずの神様で、スワティーと名乗る女神が大事なタマゴを落としてしまい探しているとのことだった。
それこそが主人公の頭上に落ちてきた物で、主人公に拾われた事でタマゴに縁が生じてしまった。
神が生まれるか、化け物が生まれるか、主人公の業によって決まってしまうことになってしまい、主人公はタマゴがかえる10日の間で主人公の業である「女縁」にまつわる女の子達を幸せにしなければならないのであった。
<感想>
本作に対する違和感は、PCゲーに慣れている人の方が大きかったと思います。
何故に2なのか?
何故にエクストラ2じゃないのか?って。
きゃんきゃんバニーシリーズはカクテルソフトの看板タイトルでしたが、初代、スペリオール、スピリッツ、プルミエール、エクストラって続いてきましたからね。
まぁ、外伝的に51/2なんてのもありましたが、それにしてもプルミエール2というのは、これまでにはないパターンです。
それでもFF10-2みたいに直接の続編ってならまだしも、決してそうでもないですしね。
また、プルミエールも名作でしたが、シリーズ最高傑作はEXTRA。
だったらEXTRA2となるのが普通だろうにってのもありましたし。
結論から言えば、売り上げアップ目当てで、知名度を利用したタイトルってことなのでしょう。
EXTRAのオリジナルは93年で当然ながらPC98版です。
96年にはPC-FX版が発売されていますが、マイナー機種です。
その後にサターン版も出ていますが、97年の発売ですから、本作よりも後になります。
一方のプルミエールは、オリジナルが92年の発売で古いのですが、サターン版が96年の4月に出されています。
とすると、96年の12月にサターンで発売するならば、やっぱりプルミエール2だろってことになったんでしょう。
96年の12月。
今からすればエルフの『YU-NO』とアリスの『鬼畜王ランス』という、
ゲーム史に残る2大タイトルが発売された月というイメージが強いです。
しかし、発売前のイメージとしては、そこに本作が加わり、PC98時代の3強揃い踏みって感じだったんですよね。
発売前から、この3作品はかなり期待されていたし、実際にも本作はかなり売れたはずです。
肝心のゲームの内容も、グラフィックが綺麗でキャラも可愛かったです。
ストーリー等他の部分も、十分に及第点だったでしょう。
まぁ、普通には楽しかったんですよね。
でも、それ以上の何かがなかったんです。
最初からゲーム機で出す前提で作られていたからか、シリーズ過去作よりも薄味な作品となっていました。
そのため、シリーズの中でも1・2を争うほどに影の薄い作品でした。
<評価>
そういうわけで、総合では佳作としておきます。
目立った欠点もなく当時は普通に楽しめたはずなのに、今となってはゲーム自体の印象もほとんど残らない、むしろ発売前までの盛り上がりの方が強く記憶に残っている、そんな作品でしたね。
ランク:C(佳作)
Last Updated on 2024-05-09 by katan
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