夕焼け ~November~

2000

『夕焼け ~November~』は2000年にWIN用として、Tacticsから発売されました。

全体の雰囲気が好きで、妙に印象深い作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

本作は4つのシナリオからなる、オムニバスに近い構造の作品でした。
内容的にはいわゆる凌辱系に属するのでしょうが、それでいてかなりストーリー性も高いです。
説教臭いと言われるくらいですからね、ライターである有島悠也さんはエロいゲームを作るというより、自分の思想や哲学を語りたくて作ったって感じが強いかと思います。

<感想>

Tacticsというと、どうしても『ONE』のイメージが強かったわけでして。
でも『ONE』のメンバーは、keyを作って出ていきましたからね、
もうTacticsのゲームをやることはないかもなって、最初は思ったものでした。
しかし、本作の雑誌の広告が妙に印象的で、それで購入に至った作品でしたね。

実際にプレイしてみると、凌辱ものではあるものの、青臭い恋愛ものって印象も非常に強かったわけでして。
当時もそうですが、今でも凌辱系でストーリー重視の作品って少ないです。
そのため、こういう類の作品は貴重だったし好感が持てました。
絵柄が好みだったのも大きいですね。

もっとも、個人的には結構好きだし、大まかな傾向としてはストーリー重視の作品となるのですが、じゃあストーリーが優れているかって聞かれると、それはそれで首を傾げたくもなったり。

確かにメッセージ性は高いと思うのですが、ストーリー自体はそれだけで名作と言える程には優れていないんですよね。
ただ、タイトルやグラフィックやストーリー等の全体で織り成す雰囲気が、結構良かったんですよ。
ストーリーを楽しむというよりも、むしろ雰囲気を楽しむって感じなんでしょうね。
私が結構好きというのも、この雰囲気が好きだからなんでしょう。

<評価>

そういう作品なので、個人的には好きな作品ではあるのですが、これっていうセールスポイントが弱いこともあり、総合では良作とします。

総じて、凌辱系が好きだけど犯るだけゲーは嫌、少しは物語も楽しみたいって人向けなのではないでしょうか。
全体的に青臭い雰囲気があるので、その点で人を選ぶのかなとも思いますが、逆にそこに惹き付けられる人もいるでしょう。
有島悠也さんは以後の作品では凌辱色、特に輪姦を強めています。
そのため古い作品ではあるのですが、ある意味一番ライターらしさが出ていたのが本作のように思うのです。

ランク:B(良作)


Win95/98 CDソフト 夕焼け

Last Updated on 2025-01-17 by katan

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