ヤンパラアドベンチャー ヒランヤの謎

1986

『ヤンパラアドベンチャー ヒランヤの謎』は1986年にPC88用として、ポニカから発売されました。

元祖移動式ADVになると思われる作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルは移動式ADVになります。

私はプレイしていないのでよく分からないのですが、前年の「ログイン」に、「ヤンパラアドベンチャー スタッフ消滅の謎」というのが掲載されていたそうです。
本作は、その続編的立場にあるみたいですね。

さて、簡単なあらすじから入りますと、本作は不思議なパワーを持つと言われる「ヒランヤ」の謎を求めて、冒険へ旅立つといった内容の作品でした。
ヒランヤという言葉自体はサンスクリット語になりますが、ここで意味するところとしは、もともと「三宅裕司のヤングパラダイス」というラジオ番組があって、そこからきたみたいです。
私はラジオも聞かない人間なので、そこら辺もちょっと疎いです。

まぁ、何か前提知識が欠けてばかりなので、ファンならもっと楽しめたのかな~とか今になって思ったりもしますが、知らないなら知らないなりにゲームとしても新鮮ではありました。

<感想>

というのも、本作は、RPGのようにマップを直接移動するタイプのADVだったのです。
国内では『同級生』あたりで認知度が一気に高まりましたが、直接移動式のADVの最古の作品としては、85年の『King’s Quest』があります。
でも、英語のゲームでまだ国内では発売されてなかったですからね。
国産のゲームでしかも市販の物となると、こういう形式のゲームはそれ以前にあったのかな・・・?
ディスクシステムの『消えたプリンセス』も同じ年ですが、あっちは86年の12月でこっちは4月なので、とりあえず私が覚えている中では、本作が一番古いのかもしれません。

こういう何が元祖かって議題は、人によってはどうでも良いことかもしれませんが、私は普段、結構こだわるタイプかなと思います。
ただ、何でもかんでも元祖にこだわっているのではなく、そこに価値を見出せるものに対しては、元祖にこだわるという姿勢です。
そして、私は、このシステム単体に関しては、さほど意義を見出せなかったので、あまり関心が持てなかったわけでして。
だって、キャラを直接移動させるなんて、もともとRPGでは当たり前のことですし、それをADVで用いたからってそれがどうしたの?って思ったものですから。

このシステムは、ストーリーと絡み合う等、何かしらの意図があるとか、他のシステムと組み合わさることで飛躍的に面白くなるのだと思います。
例えば後の名作『同級生』なんかにしても、実に多くのいろんなシステムが組み合わさっています。
ゲーム内で出来ることも多かったですしね。

他にも、RPGの場合は敵が出てきますから、移動にも緊張感があって楽しむことが出来ます。
でも、RPGの戦闘をなくして、他に何もなかったら、残るのは何の意味も無い移動だけです。
それだったらコマンドで「移動」、「どこそこ」と選び一瞬で移動した方が、よっぽど楽で良いでしょう。
最近のRPGでも、単に街の中で買い物をするだけなのに、だだっ広い街の中を何度も歩かされる物もあります。
私はあれが苦痛で仕方ないのですが、それと同じような感じですね。

本作は、ADVとしては私の好きな「珍しい」タイプの作品でしょうし、新鮮な感覚で楽しめはしたのですが、それ以上に面倒臭いって感じてしまったのも確かでして。
言うなれば、オリジナリティはあるけど、クオリティが伴ってなかったってところなんでしょうね。
たぶん、合わない人も結構いると思うわけで、基本的に叩かれやすいタイプのゲームだと思います。

<評価>

総合では佳作としておきます。

内容的には凡作クラスなのかもしれませんが、一応見るべき点はあったということで、それを最大限に評価しておきたいと思います。

ランク:C-(佳作)

Last Updated on 2024-07-29 by katan

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