無人島物語

1994

『無人島物語』は1994年にPC98用として、KSSから発売されました。

このシリーズは非常に好きでしたね~

<概要>

ゲームジャンルはアイテム作成SLGになります。

いわゆる隠れた名作ってのがあります。
名作だったら隠れないだろうって意見もありますが、どうしても隠れる場合ってのもあるわけでして。

90年代半ばのいわゆるPC98の末期にあたる頃には、そもそもPCを持ってる人がかなり少なかった上、出ているゲームの大半はアダルトゲームでした。

そのため、アダルトゲームに興味はないとPCゲーから離れる人もいましたし、仮に一般ゲーとして発売された作品の中に名作と呼べる作品があったとしても、プレイする絶対数が少ないのでちっとも浸透しないのです。
そういう状況の下で94年に発売された『無人島物語』もまた、その出来の割には知名度が低い作品だったのではないかと思います。

<ゲームデザイン>

舞台は無人島(・・・って原住民がいたりするんですけどねw)。
そこに事故で流れ着いた主人公らのサバイバルゲームになります。

『大航海時代』や『アトラス』の陸地版のような感じで各地を探索・調査して、そこで得た材料から脱出道具や生きるためのアイテムを作成していきます。
探索調査のサバイバルよりも、いろんな道具を作っていくアイテム作成SLGとしての色が濃かったですね。

アイテムの合成云々ってあたりは、今風に言えばアトリエシリーズと言えば分かりやすいのでしょう。
家庭用ゲーム機しかやらない人には、きっとアトリエシリーズが斬新に映ったんでしょうが、本当はこっちの方が先なんですよね。

無人島物語を先にやってると、アトリエシリーズはぬるくて物足りなく感じるのだけれど、いかんせんアトリエシリーズはPSで出ましたからね。
『無人島物語』も同じ96年に家庭用機に移植はされています。
でも、最末期のSFCにですからね。
知名度が違いすぎるんですよ。

無人島物語の方が先だし出来も良いのに、アトリエシリーズが元祖みたいな扱いを受けててね。
まぁ、ファンとしては歯がゆい思いをしたものです。

<感想>

さて、ゲームに何を求めるのか。
それは人によって違うのでしょうが、自分は優れたストーリーと斬新なシステムがあるのを高く評価してます。
加えてその2つが一体のものとして上手く融合してれば文句なしです。

つまりは、ゲームとして遊べるADVやストーリーやキャラの濃いRPGやSLGとかが好きなんですよね。

本作のシステムが斬新なのは前述の通り。
加えて『無人島物語』は濃いストーリーがあるってわけでないけれど、無人島を舞台にそこから脱出を図るって物語上の設定は珍しかったです。
意外性もありましたしね。
また可愛いキャラも多くて、その世界にすんなり入っていけました。
無味乾燥とまでは言わないけれど、数字ばかりじゃ味気ないですからね。
魅力的なキャラが多いってのは、やっぱりポイントは高いです。

しかも無人島で生き延びたい、脱出したいっていうストーリー上の目的と、そのために探索して材料を探し出し必要なものを作っていくっていうシステムが、1つの作品として上手くマッチしてました。
システムに必然性があるんですよね。
こういうのは、自分の中ではかなり好印象です。

RPGとかでいくら戦闘が良く出来てても、設定で将軍とか軍を率いてる立場の人が数人でウロウロしてたりすると違和感を感じますからね。
お前、単独で動くなよって。

そういうわけで欠点はあるものの、自分のツボにモロにはまった作品なのです。
斬新なシステムとストーリーの融合。
ここら辺にピンとくる人には間違いなくオススメでしょうね。

<シリーズ他作品>

ついでに若干シリーズの補足を。
続編の2(1995年発売)は、1をベースにストーリー性やキャラ面を強化しています。
システム的にはマイナーチェンジにとどまりました。

3(1996年発売)は舞台が変更され、システムもグレードアップして難易度の点でも最高でした。
この手のゲームを極めたいのなら、3は必須でしょう。
ってか、自力クリアした人って、どのくらいいるんだろう?

2と3に関しては別途感想を書いていますので、そちらもご覧ください。

4(1998年発売)は、実は1のWIN用のリメイクにあたります。
リメイクにあたって結構システムは変ってますね。
是非は好みで分かれるかも。
そして、その4をPSに移植したのが『漂流記』(1999年発売)になります。
何故かタイトルが変更されているので、知らずに購入したらビックリでしょうね。

他にもRシリーズがあり、こちらは15禁。
いわゆるギャルゲ色というか、ヒロインとの交流に力点が置かれています。
また、作成するものが食べ物ばっかりになり、プレイしていて無性にお腹が空きましたw
作品が名作かは別として、初代Rは結構好きでした。

その後Ⅹシリーズもありますが、これはアダルトゲームになっています。
あまり記憶に残ってませんが、アダルト要素を付加してシステムはシンプルにって感じだったかな。

後は『アナザーワールド』やら『デザーテッドアイランド』といった、番外編的なゲームも出てました。

こうして見ると結構いろいろ出ているのに、出る度に退化しマイナー化していく不思議なシリーズでしたね。
特に後期になるほど迷走してました。
もう新作は出ないかもだけど、願わくば3から進化した集大成的作品をプレイしたかったものですね。

ランク:AA-(名作)



無人島物語メモリアルバージョン (1~3収録)
無人島物語メモリアルバージョン

Last Updated on 2024-10-10 by katan

コメント

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    無人島マニアとしては全てプレイしました。CGモードが欲しいです。RはやおいEDがあってなかなか…
    4もパッチがあたらないとアイテムが消失したりなんかして最悪でした。
    1.2.3の98用のこんぷりーとBOX今でも探していますが見つからないです…

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    >>やまねさん
    全てプレイしてましたか。
    かなり珍しい部類では?
    こんぷりーとBOXは確かにあまり見かけませんね。
    あってもやたらと高いし。
    手ごろな価格なら自分も欲しい気もしますが。
    いっそのこと、全部入りのWIN版を出してもらいたいです。
    それなら絶対買ってるでしょうね。

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