天使たちの午後3 番外編

1990

『天使たちの午後Ⅲ 番外編』は1990年にPC88用として、ジャストから発売されました。

今では、沙織事件で押収された内の1つとして有名ですね。
あの事件がきっかけで規制は広まり、本作も93年にCGを変更した反省版が出ています。

<感想>

初期のアダルトゲーム史は、ある意味このシリーズの歴史でもあったようなものでして。
初代天午後から作品ごとにCGは飛躍的に進歩していっているし、「2番外編」なんかは元祖恋愛系って感もありましたしね。

もっとも、2番外編では進化していたストーリーに関しては、本作ではまたいろんな子とHして最後は目的の子とHして終わりという、初代から続くこのシリーズらしい流れに戻りました。
ここは、これこそ天午後だよなって人もいただろうし、逆に昔のくだらん路線に戻るなよって人もいたでしょう。

私は天午後らしいなとは思いつつも、どちらかというと後者に近かったので、ストーリーに関しては少し物足りませんでした。

まぁ、本作は高円寺瑠璃というお嬢様を口説くのが目標という、言うなればナンパゲーに属するのでしょうが、私はお嬢様属性があるので何だかんだで楽しめましたけどね。

というか、ストーリーが少し弱い分、キャラはとっても可愛かったです。
メインヒロインも好みのど真ん中でしたが、他の女の子たちも可愛い子がいましたし。
単純な好みで言えば、シリーズの中でもトップクラスです。
3本編のキャラは微妙に合わなかったのですが、この番外編はかなり良いです。
CGの技術面でも可愛さの面でも満足度は大きくアップしたものです。

ゲームシステムはコマンド選択式のADVになります。
基本的には1本道だったのですが、ゲームオーバーは結構ありました。
比較的テンポは良かったと思うのですが、油断してサクサク進めてるいると、ついはまってしまうこともありました。

ストーリーやゲーム性では「2番外編」よりも物足りない感じでしたが、グラフィックやキャラは進化していますからね。
可愛いキャラが出てきて楽しく進行すれば、それだけでも楽しめちゃうものですし。
このシリーズはキャラこそ大事な作品ですから、それで十分なのかもしれませんね。

<評価>

ストーリーやゲーム性等だけで判断すれば佳作相当の作品なのでしょう。
ただ、グラフィックとキャラが当時の中では飛びぬけていたので、その点を評価して総合でも良作とします。

ランク:B(良作)


PC-9801 5インチソフト 天使たちの午後 3番外編

Last Updated on 2025-02-06 by katan

コメント

タイトルとURLをコピーしました