『終末の過ごし方 ~The world is drawing to an W/end~』は1999年にWIN用として、アボガドパワーズから発売されました。
ライターは大槻涼樹さんで、『黒の断章』や『ESの方程式』の人ですね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
画面全体に文字が表示されるタイプの、いわゆるビジュアルノベルでした。
あらすじ・・・
知裕「―ねぇシゲさん」
重久「ん?」
知裕が慎重に言った。
知裕「確実に死ぬって判っていながらそれに対して何もしないのは…自殺になると思う?」
重久が、機関銃のように正確にパンを放り込んでいた手を止めた。
眩しそうに目を細め、知裕を見つめる。
重久「今の…オレたちか?」
―1週間後に人類滅亡を控えた人々の、非日常という名の日常の物語。
その状況の中で、諦めたように学校へ通い続ける主人公達。
果たしてその先に何があるのか。
ヒロインが全員眼鏡ッ子という点でも妙に注目されてみたりする…おしまいの物語。
<感想>
ぶっちゃけ、はよ『人工失楽園』出せやとか思ったりもしたのですが、違う路線もそれはそれでありだろうってことで購入した作品でしたね。
内容的にはタイトル通りとでも言いましょうか、1週間で人類が滅ぶという設定の下、その残された7日間を如何に過ごすかって作品でした。
CGはキャラデザ自体は好みでもないのですが、水彩画風の塗りが好みで全体的に雰囲気が良かったと思います。
ストーリーもそれに上手く乗れば良かったのですが、如何せん短すぎましたね。
3時間程度で終わってしまいますので、あっという間でした。
もともとミドルプライスの作品ではありましたが、それを考慮しても短すぎます。
まぁ、それでもその量でテーマに足りるのなら構わないのですが、ボリュームが少ないこともあってどうにも中途半端に感じました。
もっと面白くなる可能性は幾らでもあったでしょうし、ライターにもその力はあるのでしょうが、本作に限って言えば足りなすぎでした。
<評価>
元を取れたかとなると微妙なわけで、個人的には凡作としておきます。
化ける可能性はあっただけに、残念な作品でした。
ランク:D(凡作)
Last Updated on 2025-01-13 by katan
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